文化

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2019年12月29日 文化

藤田裕伸

 日本は西暦で新年を迎えますので、大晦日は12月31日です。最近では日本人の生活が多様化し、過ごし方は様々ですが、伝統的な一般家庭の大晦日を紹介します。

 大晦日は、新年の前日ですから、新年の準備は大体完了していることが多いです。準備とは、お正月に友人や知人に新年の挨拶をするはがき、年賀状の執筆と発送▽新年に食べるおせち料理の調理や調達(作る人も買ってくる人もいます)▽お持ちを重ねてミカンを乗せる「鏡餅」(かがみもち)の用意▽玄関に飾るわらでできた「しめ縄」の用意――などです。

 それでは、日本人が伝統的に大晦日にすることは…

・大掃除=30日までに済ませる人も多いですが、新年の元日(1月1日)を気持ちよく迎えるため、カレンダーを新年のものに掛け替えたり家の中を掃除したり、しめ縄や鏡餅を飾ったりします。

・年越しそば=大晦日の日本の代表的文化です。そばは、うどんやラーメン、パスタなどほかの麺類より切れやすいことから、「今年1年の災厄を断ち切る」という意味があります。大晦日の夜、年越し前に食べることから「年越しそば」と言われますが、地域によっては「大晦日そば」「年切りそば」「運そば」などの呼び方があります。

・NHK紅白歌合戦=大晦日の夜、NHKの地上波1で放送される人気の歌番組で、1951年から始まった長寿番組です。女性アーティストを紅組(あかぐみ)、男性アーティストを白組(しろぐみ)とし、紅白のアーティストが順番に歌ったり演奏したりします。日本を代表する人気歌手らが出演するため、高い視聴率を獲得していて、「1年の締めくくり」の役割を果たしています。

・除夜の鐘=日本の仏教で年末から年始にかけて行われるお寺の仏事です。除夜(大晦日の夜のこと)の深夜0時をはさむ時間帯に、多くのお寺では鐘を108回つきます。お寺の鐘は住職や僧侶(お坊さん)がつくのですが、一般の参列者が鐘をつくことができるお寺もありますので、参加してみるのも貴重な体験になると思いますよ。