旅行・グルメ

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2020年11月23日 旅行・グルメ

日本に住むベトナム人が帰国する際、決まって大小のスーツケースいっぱいにお土産を詰めて持ち帰ります。逆に日本に戻るときは、家族から持たされたものでまた大荷物になります。持ち物がたくさんあるのは喜ばしいことですが、家から空港、そしてまた空港から家へと、電車やバスなどを使って運ぶのは大変です。

公共交通機関で大荷物の運搬は困難

日本では、公共交通機関で空港へ簡単に行くことができます。主要な駅まで行けば空港行きの特急列車に乗れますし、空港までの高速バスもたくさん走っています。しかし、荷物が多いと、その移動もなかなか大変です。

電車の場合、スーツケースや荷物の入った箱を1人で2個以上運ぶのは大変です。空港行きの電車が停まる駅はたいてい規模が大きいので駅の中を移動する距離が長くなりますし、自宅の最寄り駅が主要駅から遠い場合は、何度も電車を乗り換える必要があります。他の乗客に迷惑をかけないようスムーズに乗り降りするには、大荷物はとてもじゃまになります。そして、電車が停車している間に全ての荷物を車内に運び込めないと、旅行客をホームに残して荷物だけが電車で行ってしまう可能性もあります。

高速バスは電車より貨物スペースが広いので、より多くの荷物を積み込むことができますが、個数制限がある場合があります。また、道路状況の影響を受けるので、到着時間は電車ほど正確ではありません。(特に外国人は)空港行きのバス停を探すのにも多くの時間がかかります。

荷物を送って空港で受け取る

では、たくさんの荷物がある場合の空港への最良の移動手段は何でしょうか。その一つに、運送会社が行っている空港への配達サービスがあります。これを利用すれば、旅行客は手荷物なしで移動(ハンズフリー・トラベル)することもできます。主な空港配達サービスには下記のようなものがあります。

どの業者も①申し込み・予約②業者が運送③空港で受け取り――という手順は同じですが、業者によって配達に要する時間や荷物の梱包方法などが違います。

何よりも重要なこと:事前申し込み・予約

私がよく利用するヤマト運輸の場合、荷物はフライト前日に空港に運び込まれるそうです。そのため、都内から成田や羽田空港へ配送を頼む場合は、少なくともフライトの2日前、できれば3日前に申し込みを済ませておく必要があります。その際、申し込み時刻によっては処理が翌日に持ち越されることがありますので、注意が必要です。

申し込みは簡単です。①電話をかける②上記のウェブサイトから申し込む③運送会社の直営店や取扱店(コンビニなど)に荷物を持ち込む――といった方法があります。私の場合、自宅近くの取扱店でフライト日時、航空会社とフライト番号、荷物の大きさ・重さなどを用紙に書いてスタッフに渡し、あとで家まで取りに来てもらいます。

運送会社に預けた荷物は空港内の提携カウンターで受け取ります。その際、発送の際にもらったレシートや申し込み用紙の控えが必要なので、失くさずに保管しておきましょう。

配送料

ヤマト運輸で関東各地から成田空港に配送する場合の料金は下記の通りです。ウェブサイトで料金を調べることができます。また、クレジットカードや電子マネーなどで決裁する場合は、割引があります。

決められた重さを守って荷造りをする

荷物には大きさや重さの制限があります。ヤマト運輸の空港宅急便では、25㎏を超える荷物は配送してもらえません。また縦・横・高さの合計が160㎝を超える荷物も配送対象外です。

4年以上前のことですが、私たち家族が初めて成田空港に到着したときのこと。日本に来て最初に行った作業が、30kg以上あった荷物をヤマトが配送できる重さになるよう空港で“荷造りし直した”ことでした。3時間もかかったそのありがたい“教訓”のおかげで、今では重量制限を超えないようにきっちり荷造りをしています。飛行機に預けられる重量制限(たいてい23kg)も意識して荷造りするといいですね。

空港の受取・発送カウンターについて理解しておく

空港で荷物を受け取る際は、早めに空港に行きましょう。また、受け取りカウンターの場所や営業時間をウェブサイトなどで事前に調べておきましょう。友人のケースですが、夜10時に受け取りカウンターに行ったら、閉まっていたのです。その結果、彼らの荷物は、彼らがベトナムに帰国している間中、受け取りカウンターに保管されるという残念な事態になってしまいました。特に最近は、新型コロナウィルスの影響で、複数の会社が受け取りカウンターを統合したり、営業時間を大幅に短縮したりしているケースもあります。

私はベトナムに帰るときにいつもこうしたサービスを使っているので、毎回、配送料がかかります。しかし、かさばる大荷物と格闘して電車やバスに乗り遅れたり、余計なストレスを感じたりすることがありませんので、その分、旅を大いに楽しむことができています。