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外国人のための防災の基礎知識と情報収集方法

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2026年06月04日

日本は災害が多い国です。地震、台風、大雨などが毎年のように発生しています。災害が起きたときに、その災害に関する知識が少ない場合や備えをしていない場合、避難が遅れたり当面の生活に困ったりします。外国人にとっては、言葉や文化の違いによって必要な情報を正しく理解できず、避難のタイミングが遅れることもあります。この記事では、外国人が災害時にできるだけ安全に行動できるように、防災の基本をまとめました。

1.日本で起こりやすい災害

日本で起こりやすい災害には次のようなものがあります。地域ごとにハザードマップがあり、災害被害の予測について事前に知ることができます。

台風・大雨
事前に予報が出ますが、雨が長く続くと、川のはんらんや洪水、土砂崩れが起こります。
地震
日本ではどの地域でも地震が起きます。揺れが大きい場合、建物が倒れる、家具が倒れる、窓ガラスが割れる、停電、断水などが同時に起こることがあります。
津波
地震の後に発生し、大きな波が非常に速いスピードで陸地に押し寄せます。第二波や第三波などもありますので、長時間の警戒が必要です。
噴火
火山の近くでは火山灰や噴石の影響があります。大きな火山が噴火すると、遠方にも被害が及びます。

2.大雨や台風のときはどう行動するか

日本では近年、地球温暖化の影響で、各地でしばしば集中豪雨(ゲリラ豪雨)が降ります。また、台風も大型化し、たくさんの雨を伴います。

大雨によって洪水が発生すると、建物が水につかることがあります。また、大雨によって山や斜面が崩れたり、土砂が流れて建物が壊れたり道路がふさがれたりすることがあります。

このような洪水や土砂災害から命を守るために、次のような行動をとってください。

大雨や台風への備え

・普段からハザードマップ(災害の発生するおそれがある場所が書いてある地図)で洪水や土砂災害の危険がある場所を確認しておきましょう。

external link ハザードマップポータルサイト(国土交通省)

大雨や台風のときの行動

①海や川を見に行かない
・海や川の様子を見に行って、風雨の影響で水中に転落するケースが非常に多く発生しています。絶対に水辺に近づかないでください。

②早めに避難
・気象庁の災害情報などをもとに早めに避難しましょう。避難タイミングをのがすと、風雨がひどくなったり道路が通行止めになったりして移動できなくなることがあります。
・市区町村から「避難指示」が出たときは、近くの避難所に必ず避難してください。

3.地震のときはどう行動するか

日本の周辺には、複数のプレートが存在しており、世界有数の地震多発地帯となっています。地震から命を守るために、次のような行動をしてください。

地震への備え

  • 地震が起きた場合に避難する場所を家族と話し合っておきましょう。
  • 地域の防災訓練に参加し、災害時の避難方法や避難経路を学んでおいてください。
  • 家具が倒れないように固定しておきます。また、倒れても大丈夫なように、家具の配置にも気をつけます。

地震が起きたときの行動

地震が発生したら、次の点に注意してください。

① 落下物や転倒物から身を守る
・建物の中にいる場合→落下物から身を守るため、机やテーブルの下に入り、揺れが収まるまで待ちましょう。
・外出している場合→建物の近くにいると、看板や建物の壁、割れたガラスなどが落ちてくる可能性があるので、カバンなどで頭を守りながら安全な場所に避難してください。
・車に乗っている場合→車を道路の左はしに停めてエンジンを止め、歩いて安全な場所へ避難してください。

② 火の始末(火災を防ぐ)
・揺れが収まったら、台所やストーブなどの火を消してください。
・もし出火した場合は、消火器などでできるだけ消火しましょう。
・地震の後は、ガス漏れが起きている可能性があるので、火はつけないでください。

③エレベーターを使わない
・故障して中に閉じ込められる危険性があります。

④安全な場所に避難
・揺れが強いと、建物の倒壊や火災の危険があり、山や丘では土砂くずれの危険性もあります。揺れが収まったら、近くの避難場所などへ移動してください。

4.津波の被害を避けるには

海底の下で大きな地震が発生すると、海底が盛り上がったり沈んだりします。これに伴って津波が発生します。

津波への備え

  • 普段からハザードマップなどで危険地域や避難場所への経路などを確認しておきましょう。
  • 地域の防災訓練に参加し、災害時の避難方法を学んでおいてください。

津波が起きそうなときの行動

津波が海岸に近づいてくるのを見てから避難を始めても間に合いません。以下のことに気をつけて早急に避難してください。

①揺れを感じたら避難
・海や大きな川の近くで強い揺れを感じたときや、弱い揺れでも長い時間ゆっくりした地震を感じたときは、すぐに海や川から離れ、高台や避難ビルなど高い場所に避難してください。

②警報を聞いたら避難
・地震を感じなくても、気象庁から津波警報が発表されたときは、すぐに高い場所に避難しましょう。

③長時間、警戒する
・最初の津波より第二波や第三波の方が大きい場合もあります。地震の揺れが収まってから長時間の警戒が必要です。

5.火山が噴火したときはどう行動するか

日本には多くの火山があります。噴火から命を守るために、以下の行動をしましょう。

噴火への備え

  • 普段からハザードマップで自分の住む地域にどのような災害の危険性があるのか確認しておいてください。
  • 登山をするとき→気象庁のサイトやハザードマップで火山に関する情報を確認▽登山届を提出▽通信機器やヘルメットを準備。

external link Compass(登山届けを出すためのサイト)

噴火が起きたときはこうする

①マスクや布で口をおおう
・火山灰を吸い込んではいけません。火山灰には、細かいガラス片や鉱物の破片が含まれており、肺などに悪影響を与えます。

②避難
・建物の中に避難し、火山灰や噴石から身を守ります。
・市区町村から「避難指示」が出たときは、すぐに安全な場所に避難してください。

③登山中に噴火が発生したとき
・すぐに火口から離れ、山小屋やシェルターなどに避難してください。
・頭を守るためにヘルメットをかぶってください。

6.災害時の避難

避難所の様子(さまざまなタイプの避難所があります)

避難場所

・災害が発生しそうな場合や発生した場合、早めに安全な場所に避難してください。
・住んでいる地域の避難場所を普段から確認しておいてください。
※各市区町村のホームページなどで確認できます。
・避難場所へ行くことが難しいときは、近くの安全な場所(しっかりした建物など)に逃げましょう。

避難指示

・災害による被害が発生する可能性が高まった場合、自治体が「避難指示」を発令します。テレビやラジオ、スマートフォンへの緊急速報メールなどで避難指示を知ることになります。「避難指示」が出る場合は命の危険もありますので、近くの避難所などにすぐに避難してください。

避難方法

・避難をするときには、必ず火を消してから外出してください。また、持ち物をできるだけ少なくして背中に背負うなどし、両手が自由に使えるようにしてください。

7.災害への備え(備蓄など)

災害に備えた備蓄

災害時に当面の生活を続けるために、水・食料や緊急用トイレなどの備蓄が必要です。

基本的な備蓄

  • 飲料水:最低でも1人1日3ℓ×3日分以上備蓄してください。大きな地震などが起きると、水道管が破損して長期間、断水することも多いので、できれば1~2週間分準備しておく方が望ましいです。
  • 生活用水:断水に備えて生活用水の備蓄も必要です。
  • 食料(保存食):缶詰やレトルト食品。大災害が起きたら、店の商品はあっという間になくなり、長期間買えなくなります。道路が寸断されると、品物が長期間入ってきません。数日分の備蓄を推奨する記事も多いですが、できれば2週間分以上の備えがある方が良いでしょう。
  • 災害用トイレ:通常のトイレで水が流れなくなりますので、使い捨てトイレ(または大きなゴミ袋)を多めに用意しておきましょう。
  • 非常用持ち出し袋(防災リュック):懐中電灯やラジオ、電池など災害時に必要なものを詰め込んだ袋です。モバイルバッテリーや現金(災害時は電子決済ができないことがあります)、常備薬なども入れておきましょう。

external link 防災リュックを準備しましょう(JP MIRAI)

外国人にとっては身分証関係も重要

・在留カード、パスポート、在留資格関連書類:本人確認やさまざまな手続きに必要です。
※コピーだけでも非常持ち出し袋などに入れておきましょう。

避難場所を事前に知っておく

・大きな災害のときには公共施設などが「避難所」として使われます。避難所になる場所はあらかじめ決まっていますので、市区町村のホームページなどで普段から確認しておいてください。
・災害が起きたら、自治体の情報などを確認して早めに避難してください。
・避難所では地域住民との共同生活が原則です。日ごろから「おはようございます」「こんにちは」とあいさつをするなどして、地域住民と良い関係をつくっておきましょう。

連絡方法や集合場所

連絡方法や集合場所を事前に決めておく

・災害が起きた場合に家族や友人と連絡を取り合う方法や集合場所を決めておきましょう。通信障害や停電もありますので、スマートフォンがいつでも使えるとは限りません。

紙に書いた連絡先

・家族・友人・勤務先・学校の連絡先を書いた紙を持っておくと、災害時にスマートフォンの電波が届きにくい場合や電源が切れた場合に役立ちます。

8.災害時の情報収集

災害が起こりそうなときや災害が起こった場合はどのように情報を収集したらよいでしょうか。

災害時の情報収集ツール

災害時の情報収集ツールには、テレビ・ラジオのニュースや行政の公式サイト、スマートフォンで受け取る緊急速報メールやエリアメール(大きな音とともに通知が届く)などがあります。

災害時に役立つサイトやアプリを紹介します。

外国人向けの災害情報サイト

external link 国土交通省の防災ポータル(多言語)
※さまざまな災害情報にアクセスできるポータルサイト。各自治体の情報(避難情報など)にもここからアクセスできます。

external link 気象庁の災害情報(多言語)
※さまざまな災害情報を多言語で発信

external link ハザードマップポータルサイト

外国人向けの防災アプリ(スマートフォン用)

・Safety Tips:地震・津波・台風などの災害情報や避難情報を多言語で通知します。
・NHK WORLD-JAPAN:通常ニュースや災害情報を多言語で配信します。

※アプリは事前にダウンロードしておくことが重要です。

外国人向けの相談窓口

external link 外国人在留支援センター(FRESC)
※在留資格や生活について相談できる窓口。災害時にも今後の仕事や生活について相談できます。

フェイクニュースに注意

・災害時にはフェイクニュースが多発します。特にSNSでたくさんのデマが飛び交うこともあります。不確かな情報を信じないでください。
・公式情報を優先する:自治体や公的機関、報道機関からの情報を確認してください。

9.まとめ

日本は地震や台風、大雨などの自然災害が多い国なので、災害への備えや知識が重要です。

  • 大雨や台風のときは水辺に近づかず、早めに避難します。
  • 地震のときは落下物から身を守ることと火の始末に特に注意してください。
  • 津波のときは一刻も早く高い場所へ逃げることが重要です。
  • 噴火の際には火山灰から身を守るための対策が必要です。

さらに、災害への備えとして、水や食料などの備蓄、在留カードなど重要書類の管理、避難場所の事前確認などが大事です。

災害時には正確な情報を得ることが重要です。SNSの不確かな情報に惑わされず、自治体や公的機関、報道機関の情報を優先してください。多言語対応の情報サイトやアプリも活用しましょう。

日ごろから準備しておくと、実際の災害時に被害を大きく減らし、避難生活にもしっかり対応することができます。できることから防災対策を始めていきましょう。