生活・ビザ

ベトナム人コミュニティ

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2020年08月23日

在日ベトナム人協会(VAIJ)

一般社団法人・在日ベトナム人協会(VAIJ)はベトナムと日本の両政府から公認されている数少ない在日ベトナム人コミュニティ団体の一つで、在日ベトナム人たちを取り巻く状況の変化に対応するため、2018年に法人化しました。VAIJは様々な在日ベトナム人コミュニティをつなぎ、助け合い、在日ベトナム人たちのあらゆるニーズに対応することを目指しています。

1.設立の背景と活動目的

社団法人設立の背景

VAIJの前身はベトナム戦争中に設立された在日ベトナム学生総会という団体です。ベトナムが南北に統一されて以降、在日ベトナム学生総会は様々な理由から活動の幅を狭めていました。しかし、近年、在日ベトナム人が急増を続ける一方で、日本社会に関する情報や知識(制度、法律、文化など)が不足し、日本での生活が困難になっている人も増えています。中には、悲惨な状況に陥ったり犯罪に巻き込まれたりするケースもあります。

現在、日本にはベトナム人が立ち上げたグループが多数あり、それぞれの特性に応じた様々なイベントや活動を行っています。在日ベトナム仏教信者会や在日ベトナム学生青年協会(VYSA)といった大きな組織もあり、SNS上ではSugoiやiSenpaiなどのコミュニティサイトもあります。しかし、いまだに解決しきれない問題も数多くあります。そのため、VAIJは日本で助けを求めているベトナム人たちのニーズに的確に対応できるような組織に変わるために2018年に法人化し、他の在日ベトナム人グループとの協力強化を目指しました。

VAIJの活動目的

VAIJには主に下記2つの活動目的があります。

(1)在日ベトナム人コミュニティの助けになること

(2)日本とベトナムの経済および文化の交流に資すること

2.在日ベトナム人コミュニティ支援

VAIJの活動目的のうち「在日ベトナム人コミュニティの助けになること」について具体的な取組を紹介します。

生活・医療・健康に関する相談窓口を設置

在日ベトナム人の様々な相談に応じる窓口です。

  • 2020年の相談…6,000件以上(うち4,000件以上は新型コロナウィルス関連)
  • 健康管理講座も開催

ホットライン:050-6874-8385

実用的で正確な情報を発信

在日ベトナム人のために実用的で正確で信頼できる情報を発信しています。

  • VAIJの公式HPやFacebookファンページ…Facebookでは毎月40回以上投稿(毎月138,000回以上のアクセス)
  • 毎日新聞社と共同主催で当サイトKOKOROを運営

VAIJのFacebookファンページ

格安通信サービスSIMVANG

SIMVANG は日本で働き、生活するベトナム人たちの生活費を少しでも軽減しようという趣旨で運営されている高品質・低価格の通信サービスです。平時でも緊急時でも安定した通信を提供します。

イベント企画・参加やチャリティー活動

VAIJは様々なイベントを企画したり参加したりしています。

  • 毎年恒例の「ベトナムフェスティバル」に2020年も参加
  • 新型コロナの影響を受けた優秀な学生たちに支援金を支給
  • 在日ベトナム仏教信者会主催の「新型コロナウィルス困窮者支援プロジェクト」に参加し、寄付を実施。

3.日越の経済・文化交流促進

「日本とベトナムの文化および経済の交流に資する活動」については、次のようなものがあります。

  • 多くの企業・団体の貿易事業に対して助言
  • 人材分野で信頼と実績のある企業をリスト化する「ホワイトリスト」の作成
  • 2019年には、東京と大阪で300以上の企業や経済団体が参加した経済交流会「Asia Business Creation Platform」を企画。
  • 2020~21年の年末年始に、就職活動イベントを東京・大阪・名古屋で計6回、共同主催。

在日ベトナム人の生活がより安全で豊かで充実したものになるよう、これからも努力していきます。引き続き日越両国の団体や個人の皆様からのご支援をお願い致します。

各地のベトナム人コミュニティ 

VAIJ、在日ベトナム仏教信者会、VYSA、BETOAJIなど活動歴の長い組織以外に、在日ベトナム人の増加に伴って日本各地にベトナム人の団体やグループが増えています。これらの団体やグループについて紹介します。

1.各地のベトナム人協会

茨城県ベトナム人協会の無料法律相談会

ベトナムと日本の両政府から公認されている一般社団法人・在日ベトナム人協会(VAIJ)以外に、日本各地に地域のベトナム人協会があります。2019年以降に設立されたものが多く、活動実績はさまざまですが、活発に活動している団体もあります。

例えば、茨城県ベトナム人協会は2020年1月のテト(旧正月)の祝賀会(約200人参加)を機に発足し、2020年の1年間に下記のような活動を行いました。また、2021年にはボランティア日本語教室も始めました。

・ Facebookで新型コロナなどの情報を発信

・ 新型コロナで生活に困っているベトナム人への食料支援

・ サッカー大会、バレーボール大会

・ 弁護士を招いて無料相談会(7月~12月に計6回)

在仙台ベトナム人協会(SenTVA)は活動実績が長く、テトや花見など各種イベントを活発に開催しています。また、宮城県仙台市で大規模な日本語教室を開いています。新型コロナで困っているベトナム人への支援も行ってきました。

2.様々なベトナム人グループ

地域のサッカーチーム

日本各地にベトナム人のサッカーなどのスポーツチームが増えています。エンジニア、技能実習、学生など職業に関わりなく、地域の仲間が集まって河川敷などで週末に練習や試合をしています。多くのベトナム人が働く職場では、職場仲間でチームをつくることもあります。最近は、VYSAや地域のベトナム人協会などが主催するスポーツ大会も増えてきました。

同郷グループ

ベトナムでの出身地が同じ人が集まるグループもあります。例えば、愛知県名古屋市には「愛知県在住ナムディン出身者の会」というFacebookグループがあり、宴会などを頻繁に開催しています。「愛知県在住」という名前ですが、他県のナムディン省出身者も参加しています。

ボランティア日本語教室

各地に行政や地域が主催する無料や低額の日本語教室があり、ボランティアの日本人講師が教えています。日本語を習うだけでなく、他のベトナム人と知り合ったり、国際的な人のつながりができたり、さまざまな相談に乗ってもらえたりすることもあり、日本で暮らすための基礎作りに役立ちます。

市役所などの外国人支援や国際交流を担当しているセクションか、各地の国際交流協会または国際化協会に問い合わせてください。

全国の国際化協会や国際交流協会

U-Biq(全国のボランティア日本語教室)