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ネット販売でビザ取り消し!?

ネット販売でビザ取り消し-トップ
2021年11月04日

By KOKORO(毎日新聞社+VAIJ主催、在ベトナム日本国大使館など後援)

 

最近、Facebookなどで多くの在日ベトナム人が商品やサービスのPRを投稿しています。特にTokyo baitoやOsaka Baitoなどユーザーの多いFacebookページでそういう投稿が目立ちます。食品や衣類、USIMカード、ヘアカットなどさまざまな商品やサービスがSNSで売られていますが、在留資格で認められていない活動に該当する恐れがあります。また、利益に応じて納税しないと所得税法にも違反します。在留資格(ビザ)の維持・更新にも影響しますので、注意点をまとめました。

私の親せきも個人販売をしました

名古屋

名古屋市に住んでいた私の親せきも食品や雑貨をFacebookで継続的に販売していました。彼女の夫はエンジニアで、彼女と子ども2人は家族滞在の在留資格(ビザ)でした。

彼女は家計をサポートしようと2020年に約半年間、ベトナムの食品や雑貨をネットで販売しました。ベトナムから知人に送ってもらったベトナムの食品(ドライフルーツ、スルメ、ベトナムのハムなど)や調味料(ニョクマムなど)、雑貨(ベトナムのタバコや水タバコの葉など)の写真をTokyo baitoなどに投稿し、連絡してきた人に売っていたのです。

私はTokyo Baitoを見て彼女の「事業」を知り、驚きました。私はすぐに彼女に連絡し、販売をやめさせました。彼女は税務署に開業届も出さず確定申告もしていませんでしたし、入管にも届けていませんでした。彼女は私に言われるまで違法とは思っていなかったそうです。

在留資格の取り消しも!

水タバコやパイプの販売投稿(Tokyo baito)

SNSやオークションサイトを利用して物品を販売すること自体は外国人でも自由にできます。ただし、自分が不要になった物を売る程度にとどめなければなりません。他人から仕入れて転売したり営利目的で何度も販売したりする場合は「事業」となりますので、自分の在留資格との関係に注意しましょう。

ネット販売は「経営・管理」の在留資格(ビザ)で認められる活動内容に近いので、例えば「技術・人文知識・国際業務」や「技能実習」のビザの人が副業でネット販売をすると、不法就労活動(入管法違反)となる可能性があります。

また、留学生や家族滞在は入管から「資格外活動許可」を受けて週28時間以内のアルバイトをすることができます。ただし、個人事業を行う場合は、一般の資格外活動許可(包括許可)ではなく「個別許可」が必要なので、必ず事前に入管と相談しましょう。入管の許可が得られない場合は、ネット販売を継続的に行うことはできません。

ネット販売がもとで在留資格が取り消さたり、在留資格の更新が不許可になったりするケースが実際にありますので、注意してください。

税務署への開業届と確定申告

衣類販売動画の投稿(Osaka Baito)

他人から仕入れて転売したり営利目的で何度も販売したりする場合は「事業」となりますので、税務署に開業届を提出し、確定申告もしなければなりません。

確定申告とは、毎年1~12月の1年間の事業所得(売上げから経費を引いた額)について地元の税務署に報告し、所得税を納めることで、申告期間は翌年2月16日~3月15日です。

店舗を構えずネットだけで売る場合は、税務署にばれないように思うかもしれません。しかし、税務当局にはネット上の取引を監視する専門チームがあります。また、税務署には銀行口座を調査する権限もあります。確定申告をしないと、ある日突然、税務署から連絡があり、未納の税金を払わされるだけでなく、延滞税や無申告加算税という追加の税金も課される可能性があります。

さまざまな営業許可

魚の販売の投稿(Tokyo baito)

日本で魚介類や肉類、乳製品を販売するには食品衛生法に基づく営業許可が必要です。これはネット販売の場合でも同じです。例えば、釣った魚を無許可で販売するのは違法です。もし、売った魚で食中毒などが起きると、場合によっては、食品衛生法違反で逮捕される可能性もあります。

自分の経営する店や自宅で作った料理や菓子などを販売するにも、食品衛生法に基づく営業許可が必要です。これは飲食店の営業許可とは別に必要です。

また、下記の許認可がない場合も刑事罰の対象になります。

✔︎ 古物商許可……中古品を他人から仕入れて販売する場合に必要
✔︎ 酒類販売業免許……酒類を繰り返し販売する場合に必要

適法に営業している業者の声

ベトナム食材店経営、ファム・ヴィエット・アンさん

商品やサービスを提供すること自体は悪いことではありません。在日ベトナム人の需要にこたえることは大事です。しかし、合法的にやらなければなりません。必要な手続きをきちんとやった上で堂々と事業をして頂きたいです。最近は、起業する人を応援する組織・団体もたくさんあり、いくらでも相談に乗ってくれます。食品販売であれば、私もアドバイスします。無許可営業はやめましょう!

商社経営、グエン・チョン・ズンさん

無届け・無許可でネット販売を行う個人事業者は非正規ルートで商品を仕入れることが多く、商品の品質に問題がある場合も多数あります。彼らは税務署に開業届を出さず税金も払わないので、正規業者より安く販売できる場合もありますが、トラブルが起きても責任を取らなかったり、代金を振り込んでも商品が届かなかったりというケースも少なくないので、消費者側も注意してください。

まとめ

SNSやオークションサイトでの物品販売は、自分が不要になった物を売る程度にとどめなければなりません。他人から仕入れて転売したり営利目的で何度も販売したりする場合は「事業」となるので、場合によっては、在留資格の取り消しや更新不許可につながる可能性もあります。

また、個人で事業を行う場合は、税務署への開業届や確定申告・納税が必要です。さらに、商品の種類によっては、食品衛生法に基づく営業許可や酒類販売業免許、古物商許可などが必要で、無許可営業は法律違反(刑事罰の対象)になります。

 

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