生活・ビザ
労働災害(労災)事故にあわないために
仕事中や通勤中にけがをしたり、仕事が原因で病気になったりすることを「労働災害(労災)」と言います。外国人が日本で働くときは、日本語力の問題や職場の習慣の違い、仕事の経験不足などから、危険な作業やルールを十分に理解できず、労災につながることがあります。労災にあうと、仕事を続けることが難しくなる場合もあります。この記事では、労災のうち、仕事中や通勤中の事故によるけがを中心に、労災事故を防ぐために知っておいてほしいことを説明します。
1.まず覚えてほしい「安全の3原則」
労災を防ぐために、まず次の3つのことを覚えてください。
① 分からないまま仕事をしない。
② 危険を感じたら、いったん止まる。
③ 分からなければ、必ず聞く。
これは、仕事の種類に関係なく、とても重要な安全の基本です。
たとえば、機械の操作方法がよく分からないとき、「多分こうだろう」という自分の考えで操作してはいけません。先輩のやり方を見ただけで、十分に理解しないまま操作をするのも危険です。
「すみません。分かりませんでした」「もう一度教えてください」と聞くことは、恥ずかしいことではありません。
分からないまま仕事をして事故が起きる方が、自分にとっても、一緒に働く人にとっても、大きな困りごとになります。
「立ち止まる」→「聞く」→「分かってからやる」
この順番を守ることを、ぜひ覚えてください。
2.職場でよくある労災事故を知る

職場で実際にどのような事故が起きているのかを知ることで、「何をすると危険なのか」をイメージしやすくなります。
① 転倒
作業場の床がぬれていたり、通路に物が置いてあったりすると、すべったり、つまずいたりして、転んでしまうことがあります。
急いでいるときや、両手で大きな物を持っていて足もとが見えにくい場合などは、特に注意が必要です。
【対策】
-
作業場では走らず、落ち着いて歩く。
-
歩くときは、足もとや進行方向をよく確認する。
-
通路に物を置かない。
-
水や油などで床がぬれている場合は、そのままにせず、すぐにだれかに知らせる。
② はさまれ事故
機械の動いている部分に手や指などがはさまれる事故です。
機械を止めなければならないのに止めずに作業したり、機械の動きを十分に確認しないまま手を近づけたりすると、重大な事故につながります。
場合によっては、機械で指や腕が切断されたり、押しつぶされたりすることもあります。
【対策】
-
機械に手や体を近づける必要がある作業では、決められた手順に従って機械を止める。
-
機械が完全に止まっていることを確認してから作業する。
-
動いている機械に手を入れない。
-
分からない場合は、自分で判断せず、上司や先輩に確認する。
③ 巻き込まれ事故
回転している機械に服や手袋、髪の毛などが巻き込まれる事故です。巻き込まれると、機械を止めるまでの短い時間に大きなけがをすることがあります。
【対策】
-
作業するときは、機械に巻き込まれやすい服を着ない。
-
髪が長い場合は、決められた方法でまとめる。
-
機械に必要以上に近づかない。
-
機械の安全装置を勝手に外したり、無効にしたりしない。
-
機械に体を近づける作業では、決められた安全手順を守る。
※手袋は、作業によっては機械に巻き込まれる原因になることがあります。「手袋を着ければ必ず安全」と一律に考えず、その作業で決められた保護具を正しく使用してください。
④ 切れ・こすれ事故
刃物や工具、機械の動いている部分などに体が触れ、切れたり、すりむけたりする事故です。指などの切断につながることもあります。
【対策】
-
作業に必要な保護具を正しく使用する。
-
刃物や刃のついた機械を使うときは、特に慎重に作業する。
-
作業前に、工具や機械に異常がないか、安全装置が正しく作動するかを確認する。
-
作業マニュアルや決められた手順を守る。
-
刃物を使うときは、刃の向きや手の位置に注意する。
⑤ 墜落・転落
建設現場などでは、脚立(きゃたつ)や足場などの高い場所から落ちる「墜落・転落」にも十分に注意してください。
【対策】
-
作業に必要な墜落制止用器具を正しく使用する。
-
足もとや作業場所の状態を確認する。
-
無理な姿勢で作業しない。
-
脚立や足場を正しく使用する。
-
「少しだけだから大丈夫」と考えて、安全設備を省略しない。
⑥ フォークリフトとの接触

フォークリフトがたくさん動いている倉庫や工場もあります。フォークリフトが、荷物や柱でかくれて見えない場所から出てきて、人と接触する事故も起きています。
フォークリフトの運転者からは、見えない場所(死角)がたくさんあります。フォークリフトの近くを歩くときは、運転者が自分の存在に気づいているかどうかを確認してください。
【対策】
-
作業場を歩くときは、周囲をよく見る。
-
荷物や柱のかげなど、見えない場所から出てくるフォークリフトに注意する。
-
決められた歩行者用通路を利用する。
-
フォークリフトに近づくときは、運転者が自分に気づいていることを確認する。
【フォークリフトを運転する人へ】
技能実習生や特定技能外国人の中には、フォークリフトを運転する人もいます。運転するときは、次のことに注意してください。
-
前がよく見えないときは、無理に前進せず、バックや誘導員による誘導など、安全を確認できる方法で走行する。
-
死角や交差点では、必ずいったん止まって安全を確認する。
-
必要に応じてホーンを鳴らし、周囲に存在を知らせる。
-
フォーク(ツメ)やパレットの上に人を乗せない。
-
フォークリフトから離れるときは、決められた方法で停止してエンジンを切り、ブレーキもかける。
3.「分からない」「聞けない」が事故につながる

分からないときは、必ず聞く
外国人が日本で働く場合、日本語や職場のルールに慣れていないことが、労災事故につながる場合があります。たとえば、次のような行動には注意してください。
-
仕事の説明が分からなかったが、相手に遠慮して聞かなかった。
-
説明がよく分からなかったが、そのまま作業した。
-
作業手順を十分に理解していないのに、周囲に確認せず機械を動かした。
-
初めて行う作業なのに、「見たことがあるからできる」と考えてしまった。
-
「忙しそうだから聞けない」「分からないことを聞くのは恥ずかしい」と考えてしまった。
このような「知らない」「分からない」「聞かない」「分からないのに自己流で作業する」「あわてる」といった行動が、事故につながることがあります。
少しでも不安があるときは、「たぶん大丈夫」と自分で判断せず、作業を止めて、上司や先輩などに確認してください。
「分かりません」「もう一度教えてください」と聞くことは、恥ずかしいことではありません。安全のために質問することも仕事の一部です。
相談できる人を持つ
分からないことをすぐに聞くためには、職場で「相談できる人」を普段から見つけておくことも重要です。
自分に指示をした人にすぐに質問できない場合や、説明を聞いても分からない場合には、ほかの人に確認する必要があります。同じ国の先輩、日本人の上司、現場の責任者など、困ったときに相談できる人を決めておきましょう。
「困ったときは、この人に聞く」と普段から決めておくと、いざというときに聞きやすいです。
4.危険を知らせる言葉を覚える
日本の職場では、危険を知らせる言葉がいろいろあります。これらの言葉を理解できないと、危険に気づくことができません。
職場では、短い言葉で危険を伝えることが多いです。たとえば、
-
危険(=あぶない)
-
立入禁止(=入ってはいけない)
-
注意
-
止まれ
-
高温
-
感電
-
回転中
「怒られている」とは限りません
職場であなたに危険が迫っているとき、周囲から「あぶない!」「さわるな!」など、強い言い方で注意されることもあります。
これは、相手があなたに怒っているとは限りません。危険な状態では、あなたを守るために、短く強い言葉ですぐに知らせる必要があるからです。
方言にも注意
地域によって方言(ほうげん)が使われることもあります。たとえば、「危ない」を「危ねえ」とか「おっかねえ」という場合もあります。
方言に限らず、相手の言葉が分からなかった場合は、「すみません。今の言葉の意味が分かりませんでした」と遠慮せずに聞いてください。
分からない言葉をそのままにしないことも、安全のために大切な行動です。
5.機械や道具を「多分こうだろう」で使わない

機械の操作や作業のやり方が分からないときは、絶対に「多分こうだろう」という推測で作業を続けてはいけません。
特に危険なのは、
-
見よう見まねだけで操作する。
-
分からないのに、試しに機械のスイッチを押す。
-
動いている機械に触る。
-
作業手順を自己流に変える。
-
安全装置を勝手に外す。
-
「少しだけなら大丈夫」と考える。
といった行動です。
正しいやり方が分からないときは、「分かりません」「もう一度教えてください」などと伝えてください。
また、機械の掃除や点検をするときにも注意が必要です。機械の電源を切らずに作業すると、突然動き出して重大な事故につながることがあります。機械が止まっていることなどを確認してから作業してください。
6.整理整頓も安全対策
整理整頓は、仕事をきれいにするためだけのものではありません。安全にも大きく関係します。
職場が散らかっていると、
-
つまずく
-
転ぶ
-
物が落ちる
-
必要な道具を探してあわてる
-
作業ミスが増える
といった問題が起こりやすくなります。
【対策】
-
仕事が終わったら、使ったものを決められた場所に戻してください。
-
通路に物を置かない、床に水や油をこぼしたらすぐに知らせるなど、職場を安全な状態に保つことを習慣にしましょう。
7.指差し確認をやってみよう

仕事を始める前には、安全確認を行いましょう。
日本では、「指差し確認」という安全確認の方法があります。これは、確認する対象を指で指しながら、声に出して確認する方法で、日本の鉄道や工場、建築現場などで使われています。
たとえば、
「ヘルメット、よし!」
「手袋、よし!」
「機械停止、よし!」
「右、よし!左、よし!」
などと声に出して確認します。ただ見るだけではなく、「指をさす」+「声に出す」ことで、安全確認を意識しやすくなります。
8.保護具を正しく使う
ヘルメット、安全靴、保護メガネ、耳栓、防じんマスク、墜落(ついらく)制止用器具など、作業によってさまざまな保護具があります。
これらは、自分の体を守るための大切な道具です。「少しだけだから大丈夫」「面倒だから使わなくてもいい」と考えてはいけません。
また、保護具は正しい使い方をして初めて効果を発揮します。
使い方が分からない場合や、自分の作業にどの保護具が必要なのか分からない場合は、必ず確認してください。
9.「分かる方法」で安全教育を受ける
安全に働くためには、仕事の内容だけでなく、安全についての説明を正しく理解することがとても重要です。
日本語が難しくて分からない場合は、遠慮せず、
-
やさしい日本語で説明してもらう。
-
母国語で説明してもらう。
-
写真やイラストを使って説明してもらう。
-
実際の機械や道具を使って説明してもらう。
など、自分が理解できる方法で説明してもらいましょう。
「分かりました」と言うことよりも、本当に分かっていることの方が大切です。分からないことがあれば、会社に「もう少し分かりやすく説明してください」と伝えてください。遠慮しなくても大丈夫です。
10.通勤中の事故

通勤途中の事故も、一定の条件を満たせば「通勤災害(労災の一部)」として労災保険の対象になります。
通勤時の事故を防ぐためには、まず時間に余裕を持つことが大切です。急いでいると、信号を無視したり、道路を無理に横断したりするなど、危険な行動をしてしまうことがあります。
自転車に乗るときは、交通ルールを守り、周囲をよく確認してください。スマートフォンを見ながら歩いたり、自転車を運転したりすることも非常に危険です。
【対策】
-
時間に余裕を持って家を出る。
-
信号や交通ルールを守る。
-
自転車に乗るときは周囲をよく確認する。
-
スマートフォンを見ながら歩いたり自転車を運転したりしない。
-
雨の日など道路がすべりやすいときは、特に注意する。
11.もし労災事故が起きたら

もし、仕事中や通勤中にけがをした場合は、無理に仕事を続けないでください。小さなけがでも、仕事中に起きたけがは、まず担当者や上司に伝え、必要な応急措置を受けてください。けがが小さく見えても、後から痛みが強くなることもあります。
また、仕事が原因でけがをしたり病気になったりした場合は、労災保険の給付を受けられる場合があります。そのためにも、仕事中にけがをした場合は、必ず上司などに伝えてください。
労災保険は、外国人労働者にも適用されます。
労災として認められるかどうかは、会社が決めるのではなく、労働基準監督署が判断します。会社から「労災ではない」と言われても、労災保険を申請できないと思い込まないでください。会社には、決める権限はありません。
労災保険について分からないことがある場合は、会社の担当者、労働基準監督署、外国人労働者向けの相談窓口などに相談してください。
12. まとめ――安全のために「止まる・聞く・確認する」
事故を防ぐために大切なのは、特別なことではありません。
-
分からないまま仕事をしない。
-
危険を感じたら、いったん止まる。
-
分からなければ、必ず聞く。
-
仕事を始める前には、「安全を確認してから仕事をする」
こうしたことを習慣にしてください。
日本の職場には、外国人には分かりにくい言葉やルールがあるかもしれません。しかし、「分からないことを聞く」のは悪いことではありません。
「立ち止まる」→「聞く」→「分かってからやる」。
この習慣が、あなた自身の健康・安全と、あなたの家族の生活を守ります。日本で長く健康に働くために、今日から「安全第一」を心がけてください。
※仕事がもとでかかる病気(労災疾患)については次の記事で説明しています。
人気記事ランキング
-
田んぼのタニシは食べてはいけません 40641 views -
オンライン無料日本語教室 28375 views -
日本での「遅刻」は何分遅れから? 23145 views -
Vol. 60 技能実習で本当はいくら貯金できるの? 18357 views -
Vol. 42 失踪中の不法就労の様子とは 15375 views
Bronze Sponsors
- 弁護士法人Global HR Strategy
- エール学園
後援
- 在ベトナム日本国大使館
- 国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
- JNTOハノイ事務所
- 関西経済連合会
- 一般社団法人 国際人流振興協会
- 公益社団法人 ベトナム協会
- NPO法人 日越ともいき支援会
協力
関連記事
-
外国人のための防災の基礎知識と情報収集方法日本は災害が多い国です。地震、台風、大雨などが毎年のように発生しています。災害が起きたときに、その災害に関する知識が少ない場合や備えをしていない場合、避難が遅れたり当面の生活に困ったりします。外国人にとっては、言葉や文化の違いによって必要な情報を正しく理解できず、避難のタイミングが遅れることもあります。この記事では、外国人が災害時にできるだけ安全に行動できるように、防災の基本をまとめました。 〈この記事の内容〉 1.日本で起こりやすい災害 2.大雨や台風のときはどう行動するか 3.地震のときはどう行動するか 4.津波の被害を避けるには 5.火山が噴火したときはどう行動するか 6.災害時の避難 7.災害への備え(備蓄など) 8.災害時の情報収集 9.まとめ 1.日本で起こりやすい災害 日本で起こりやすい災害には次のようなものがあります。地域ごとにハザードマップがあり、災害被害の予測について事前に知ることができます。 台風・大雨 事前に予報が出ますが、雨が長く続くと、川のはんらんや洪水、土砂崩れが起こります。 地震 日本ではどの地域でも地震が起きます。揺れが大きい場合、建物が倒れる、家具が倒れる、窓ガラスが割れる、停電、断水などが同時に起こることがあります。 津波 地震の後に発生し、大きな波が非常に速いスピードで陸地に押し寄せます。第二波や第三波などもありますので、長時間の警戒が必要です。 噴火 火山の近くでは火山灰や噴石の影響があります。大きな火山が噴火すると、遠方にも被害が及びます。 2.大雨や台風のときはどう行動するか 日本では近年、地球温暖化の影響で、各地でしばしば集中豪雨(ゲリラ豪雨)が降ります。また、台風も大型化し、たくさんの雨を伴います。 大雨によって洪水が発生すると、建物が水につかることがあります。また、大雨によって山や斜面が崩れたり、土砂が流れて建物が壊れたり道路がふさがれたりすることがあります。 このような洪水や土砂災害から命を守るために、次のような行動をとってください。 大雨や台風への備え ・普段からハザードマップ(災害の発生するおそれがある場所が書いてある地図)で洪水や土砂災害の危険がある場所を確認しておきましょう。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] ハザードマップポータルサイト(国土交通省) 大雨や台風のときの行動 ①海や川を見に行かない ・海や川の様子を見に行って、風雨の影響で水中に転落するケースが非常に多く発生しています。絶対に水辺に近づかないでください。 ②早めに避難 ・気象庁の災害情報などをもとに早めに避難しましょう。避難タイミングをのがすと、風雨がひどくなったり道路が通行止めになったりして移動できなくなることがあります。 ・市区町村から「避難指示」が出たときは、近くの避難所に必ず避難してください。 3.地震のときはどう行動するか 日本の周辺には、複数のプレートが存在しており、世界有数の地震多発地帯となっています。地震から命を守るために、次のような行動をしてください。 地震への備え 地震が起きた場合に避難する場所を家族と話し合っておきましょう。 地域の防災訓練に参加し、災害時の避難方法や避難経路を学んでおいてください。 家具が倒れないように固定しておきます。また、倒れても大丈夫なように、家具の配置にも気をつけます。 地震が起きたときの行動 地震が発生したら、次の点に注意してください。 ① 落下物や転倒物から身を守る ・建物の中にいる場合→落下物から身を守るため、机やテーブルの下に入り、揺れが収まるまで待ちましょう。 ・外出している場合→建物の近くにいると、看板や建物の壁、割れたガラスなどが落ちてくる可能性があるので、カバンなどで頭を守りながら安全な場所に避難してください。 ・車に乗っている場合→車を道路の左はしに停めてエンジンを止め、歩いて安全な場所へ避難してください。 ② 火の始末(火災を防ぐ) ・揺れが収まったら、台所やストーブなどの火を消してください。 ・もし出火した場合は、消火器などでできるだけ消火しましょう。 ・地震の後は、ガス漏れが起きている可能性があるので、火はつけないでください。 ③エレベーターを使わない ・故障して中に閉じ込められる危険性があります。 ④安全な場所に避難 ・揺れが強いと、建物の倒壊や火災の危険があり、山や丘では土砂くずれの危険性もあります。揺れが収まったら、近くの避難場所などへ移動してください。 4.津波の被害を避けるには 海底の下で大きな地震が発生すると、海底が盛り上がったり沈んだりします。これに伴って津波が発生します。 津波への備え 普段からハザードマップなどで危険地域や避難場所への経路などを確認しておきましょう。 地域の防災訓練に参加し、災害時の避難方法を学んでおいてください。 津波が起きそうなときの行動 津波が海岸に近づいてくるのを見てから避難を始めても間に合いません。以下のことに気をつけて早急に避難してください。 ①揺れを感じたら避難 ・海や大きな川の近くで強い揺れを感じたときや、弱い揺れでも長い時間ゆっくりした地震を感じたときは、すぐに海や川から離れ、高台や避難ビルなど高い場所に避難してください。 ②警報を聞いたら避難 ・地震を感じなくても、気象庁から津波警報が発表されたときは、すぐに高い場所に避難しましょう。 ③長時間、警戒する ・最初の津波より第二波や第三波の方が大きい場合もあります。地震の揺れが収まってから長時間の警戒が必要です。 5.火山が噴火したときはどう行動するか 日本には多くの火山があります。噴火から命を守るために、以下の行動をしましょう。 噴火への備え 普段からハザードマップで自分の住む地域にどのような災害の危険性があるのか確認しておいてください。 登山をするとき→気象庁のサイトやハザードマップで火山に関する情報を確認▽登山届を提出▽通信機器やヘルメットを準備。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] Compass(登山届けを出すためのサイト) 噴火が起きたときはこうする ①マスクや布で口をおおう ・火山灰を吸い込んではいけません。火山灰には、細かいガラス片や鉱物の破片が含まれており、肺などに悪影響を与えます。 ②避難 ・建物の中に避難し、火山灰や噴石から身を守ります。 ・市区町村から「避難指示」が出たときは、すぐに安全な場所に避難してください。 ③登山中に噴火が発生したとき ・すぐに火口から離れ、山小屋やシェルターなどに避難してください。 ・頭を守るためにヘルメットをかぶってください。 6.災害時の避難 避難所の様子(さまざまなタイプの避難所があります) 避難場所 ・災害が発生しそうな場合や発生した場合、早めに安全な場所に避難してください。 ・住んでいる地域の避難場所を普段から確認しておいてください。 ※各市区町村のホームページなどで確認できます。 ・避難場所へ行くことが難しいときは、近くの安全な場所(しっかりした建物など)に逃げましょう。 避難指示 ・災害による被害が発生する可能性が高まった場合、自治体が「避難指示」を発令します。テレビやラジオ、スマートフォンへの緊急速報メールなどで避難指示を知ることになります。「避難指示」が出る場合は命の危険もありますので、近くの避難所などにすぐに避難してください。 避難方法 ・避難をするときには、必ず火を消してから外出してください。また、持ち物をできるだけ少なくして背中に背負うなどし、両手が自由に使えるようにしてください。 7.災害への備え(備蓄など) 災害に備えた備蓄 災害時に当面の生活を続けるために、水・食料や緊急用トイレなどの備蓄が必要です。 基本的な備蓄 飲料水:最低でも1人1日3ℓ×3日分以上備蓄してください。大きな地震などが起きると、水道管が破損して長期間、断水することも多いので、できれば1~2週間分準備しておく方が望ましいです。 生活用水:断水に備えて生活用水の備蓄も必要です。 食料(保存食):缶詰やレトルト食品。大災害が起きたら、店の商品はあっという間になくなり、長期間買えなくなります。道路が寸断されると、品物が長期間入ってきません。数日分の備蓄を推奨する記事も多いですが、できれば2週間分以上の備えがある方が良いでしょう。 災害用トイレ:通常のトイレで水が流れなくなりますので、使い捨てトイレ(または大きなゴミ袋)を多めに用意しておきましょう。 非常用持ち出し袋(防災リュック):懐中電灯やラジオ、電池など災害時に必要なものを詰め込んだ袋です。モバイルバッテリーや現金(災害時は電子決済ができないことがあります)、常備薬なども入れておきましょう。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 防災リュックを準備しましょう(JP MIRAI) 外国人にとっては身分証関係も重要 ・在留カード、パスポート、在留資格関連書類:本人確認やさまざまな手続きに必要です。 ※コピーだけでも非常持ち出し袋などに入れておきましょう。 避難場所を事前に知っておく ・大きな災害のときには公共施設などが「避難所」として使われます。避難所になる場所はあらかじめ決まっていますので、市区町村のホームページなどで普段から確認しておいてください。 ・災害が起きたら、自治体の情報などを確認して早めに避難してください。 ・避難所では地域住民との共同生活が原則です。日ごろから「おはようございます」「こんにちは」とあいさつをするなどして、地域住民と良い関係をつくっておきましょう。 連絡方法や集合場所 連絡方法や集合場所を事前に決めておく ・災害が起きた場合に家族や友人と連絡を取り合う方法や集合場所を決めておきましょう。通信障害や停電もありますので、スマートフォンがいつでも使えるとは限りません。 紙に書いた連絡先 ・家族・友人・勤務先・学校の連絡先を書いた紙を持っておくと、災害時にスマートフォンの電波が届きにくい場合や電源が切れた場合に役立ちます。 8.災害時の情報収集 災害が起こりそうなときや災害が起こった場合はどのように情報を収集したらよいでしょうか。 災害時の情報収集ツール 災害時の情報収集ツールには、テレビ・ラジオのニュースや行政の公式サイト、スマートフォンで受け取る緊急速報メールやエリアメール(大きな音とともに通知が届く)などがあります。 災害時に役立つサイトやアプリを紹介します。 外国人向けの災害情報サイト [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 国土交通省の防災ポータル(多言語)※さまざまな災害情報にアクセスできるポータルサイト。各自治体の情報(避難情報など)にもここからアクセスできます。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 気象庁の災害情報(多言語)※さまざまな災害情報を多言語で発信 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] ハザードマップポータルサイト 外国人向けの防災アプリ(スマートフォン用) ・Safety Tips:地震・津波・台風などの災害情報や避難情報を多言語で通知します。 ・NHK WORLD-JAPAN:通常ニュースや災害情報を多言語で配信します。 ※アプリは事前にダウンロードしておくことが重要です。 外国人向けの相談窓口 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 外国人在留支援センター(FRESC)※在留資格や生活について相談できる窓口。災害時にも今後の仕事や生活について相談できます。 フェイクニュースに注意 ・災害時にはフェイクニュースが多発します。特にSNSでたくさんのデマが飛び交うこともあります。不確かな情報を信じないでください。 ・公式情報を優先する:自治体や公的機関、報道機関からの情報を確認してください。 9.まとめ 日本は地震や台風、大雨などの自然災害が多い国なので、災害への備えや知識が重要です。 大雨や台風のときは水辺に近づかず、早めに避難します。 地震のときは落下物から身を守ることと火の始末に特に注意してください。 津波のときは一刻も早く高い場所へ逃げることが重要です。 噴火の際には火山灰から身を守るための対策が必要です。 さらに、災害への備えとして、水や食料などの備蓄、在留カードなど重要書類の管理、避難場所の事前確認などが大事です。 災害時には正確な情報を得ることが重要です。SNSの不確かな情報に惑わされず、自治体や公的機関、報道機関の情報を優先してください。多言語対応の情報サイトやアプリも活用しましょう。 日ごろから準備しておくと、実際の災害時に被害を大きく減らし、避難生活にもしっかり対応することができます。できることから防災対策を始めていきましょう。
-
外国人も簡単に契約できる日本の格安SIMベトナムでは、携帯電話ショップに行けば、20分もかからずにSIMを購入でき、電話番号を取得できます。しかし、日本では、携帯電話会社(キャリア)と契約して料金を毎月払わなければSIMを使えません。しかも、安いプランが少ない上、支払いを日本のクレジットカードに限定するキャリアが多く、適したキャリアがなかなか見つかりません。私は今回、日本で初めて格安SIMと契約しました。キャリアごと支払い方法や料金比較、私が見つけたキャリアの特徴などを紹介します。〈Vân Hoàng〉 携帯電話番号が必要な理由 私は2020年10月に3回目の留学で日本に来ました! 来日当初、生活がスムーズになるように次のことをしなければなりませんでした。 ①市役所での手続き ②銀行口座の開設 ③携帯電話の契約 市役所での手続き(転入届けなど)や銀行口座開設は問題なく済みました。次に生活に欠かせないものといえば携帯電話番号でしょう。SNS電話で済むケースも多くありますが、はやり緊急の場合や公的手続きには携帯電話の番号が必要です。 私の場合、次のような場面で携帯の番号が必要でした。 私の留学は国費留学で、日本の文部科学省の奨学金を受給する手続きをオンラインで行った際、携帯電話番号を入力する必要がありました。 留学先の大学に学生の情報を管理するシステムがあり、そのシステムに登録する際も携帯電話番号を入力しなければなりませんでした。 今回は1年の留学後、日本で就職しましたが、就職活動で履歴書などに携帯電話番号を書かなければなりませんでしfた。 オンラインショップで商品を購入する際、携帯電話番号が必要な場合がありました。 SB最安プランは5,000円/月! 私は1回目(2007年~)と2回目(2010年~)の留学ではソフトバンク(SB)を利用しました。1回目にSBにした理由は、当時SB同士だと通話無料になるキャンペーンがあり、周りの留学生がみんなSBだったからです。そのときは携帯電話機(端末)も購入し、端末の分割費用を含めて毎月3,000円~4,000円(約816,000 VND)ぐらいの料金でした。2回目は端末を購入せず、データ通信なしで通話料金だけの一番安いプランにしました。 ※100円=16,690 VND(2023年7月24日現在) そこで、今回もSBショップに行って相談しましたが、一番安いプランとして、なんと約5000円/月のプランを紹介されました。かなり衝撃でした! 通話だけでなくデータ通信もセットになっているので、以前より高いのです。 私は来日前、ベトナムでViettel社のSIMを使用し、1カ月たった90,000 VND(約440円)でデータ通信が使い放題でした。日本ではそんなに使わないのに、なぜ1カ月5,000円も払わないといけないのか、不思議で仕方がありませんでした。 「私は大学の寮に住んでおり、部屋にWi-Fiがつながっているので、もっと安いプランはないか」と店員さんに聞いてみましたが、「うちではこれ以上安いサービスはありません」ときっぱり断られました。こうして私はSBとの契約をあきらめました。 多くの格安SIMの支払い方法 日本ではSBのほかdocomoやAuという大手キャリアもありますが、SBと大差なかろうと考え、大手以外のキャリアを探すことにしました。私は日本に10年間住んでいるベトナム人の友人や日本留学を終えたばかりの後輩にメッセージを送って情報を集めました。 LINEモバイル 後輩が日本で使っていたのは「LINEモバイル」でした。しかし、彼女によると、LINEモバイルと契約するには、 ①日本の携帯電話番号で日本のLINEアカウントを作成 ②日本のLINEアカウントでLINE Payに登録 ③LINE Payでの支払いを前提にLINEモバイルと契約 という手順が必要でした。彼女は知人のLINE Payアカウントを使わせてもらうことでLINEモバイルに加入したそうです。私にも頼める人はいますが、もっと親切なキャリアはないのか探してみたいと思いました。 ※その後、LINEモバイルは2021年3月で新規申し込みを終えました。 クレジット払い限定 日本には格安SIMがたくさんありますが、その多くは日本のクレジットカードでしか支払いができません。 私の後輩は以前、東京の家電量販店内の窓口で「ベトナムのクレジットカードでも大丈夫」と言われて「Bic SIM」という格安SIMに申し込みました。しかし、後日、「あなたのクレジットカードでは支払いができません」と連絡があり、解約せざるをえなかったそうです。しかも、後輩の責任ではないのに、契約期間中の途中解約という扱いになり、2,000円の違約金まで取られたそうです。 私は後輩と相談して口座振替ができそうな格安SIMとして「UQモバイル」を見つけ、オンラインで申し込みました。しかし、間もなく「審査の結果、口座振替や自動振込での契約を受けることはできない」という趣旨のメールがUQモバイルから送られてきました。 UQモバイルの審査結果通知のメール。「口座振替での契約を承認できません。クレジットカード払いを検討してください」という趣旨が書かれている。 ほかに「楽天モバイル」も格安SIMの中では大手で、クレジットカード以外に口座振替もありますが、やはり審査が必要です。 口座振替OKの格安SIM LINEモバイル、UQモバイル、楽天モバイルもだめだと分かり、困っていると、友人が今までに聞いたことがないキャリアを見つけて教えてくれました。「GTNモバイル」というそのキャリアのサイトを見ると、ベトナム語を含む多言語に対応していました。 ◆GTNの音声通話付きプラン(月額・消費税込み) データ容量 料金(税込) 3G 1,200円 10G 2,200円 30G 4,200円 50G 6,200円 ※SIMカードと同時に外国人専用クレジットカードも申し込める。そのカードで料金を支払うと、毎月220円引き。※外国からでも申し込める(日本の空港でもSIM受け取り可能)。※通話は別途30秒につき22円(税込) そして、この格安SIMは「安いプラン」と「支払いはコンビニか口座振替」という私のニーズをばっちり満たしていました。初耳のキャリアではありましたが、友人の知人がこの会社で働いていることもあり、信用してオンラインで申し込みました。 すると、2日後にSIMと契約書が自宅に届き、SIMを携帯電話機に入れると、通話可能な状態になりました。感動!! 格安SIMがこんなに簡単に手に入れられるなんて信じられませんでした。これでSIMの問題が解決できました! [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] GTNモバイルのHP(多言語) また、最近になって友人に教えてもらいましたが、SIM VÀNGという格安SIMもあります。これは日本でベトナム人、ミャンマー人、インドネシア人をメイン対象に提供している格安SIMで、GTNモバイルと同じように外国人もコンビニ払いや口座振替ができます。 ◆SIM VANGのプラン(月額・消費税別) データ容量 データ専用SIM 通話SIM 1GB 600円 1,480円 3GB 1,080円 2,180円 5GB 1,380円 2,620円 10GB 2,800円 4,180円 25GB 3,180円 4,980円 30GB 3,380円 5,180円 ※データ専用SIMにSMSをセット:月額150円※通話SIMでの通話は別途30秒につき20円※通話SIMかけ放題プランもあり(1回5分まで何度でも通話無料:月額680円、10分まで:月額850円、15分まで:月額1,150円) [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] SIM VÀNGのHP(ベトナム語) [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] KOKORO:携帯電話会社(SIM)の上手な選び方 まとめ それでは、日本の携帯電話料金と支払い方法についてまとめます。 大手キャリアは料金が高い。 格安SIMの多くはクレジットカード払いしかできない。 GTNモバイルやSIM VANGといった外国人をターゲットにした格安SIMなら外国人も口座振替やコンビニ払いがOK。 皆様の参考になれば幸いです。
-
知らないうちにあなたが犯罪者に―「簡単にお金がもらえる」6つの誘いに要注意!外国人が日本で暮らしていると、知人やSNSを通じて「銀行のキャシュカードや携帯電話を売ってほしい」と持ちかけられることがよくあります。他人のキャッシュカードを使ってATMで現金を引き出す「アルバイト」や荷物を運ぶだけで謝礼をもらえる「アルバイト」を頼まれることもあります。「簡単な仕事でお金がもらえる」と思いがちですが、このような「うまい話」はとても危険です。軽い気持ちでこうした誘いに応じてしまうと、犯罪者として警察に逮捕されたり、大きな犯罪に協力したりすることになります。そして、母国に強制送還されることもあります。 <このページの内容> 1.犯罪になってしまう6つの「アルバイト」とは? 2.キャッシュカードや携帯電話を売る=犯罪 3.他人に頼まれてお金を引き出す=犯罪 4.知らない人からお金を受け取って運ぶ=犯罪 5.他人に頼まれて荷物を受け取って運ぶ=犯罪 6.「知らなかった」と言い訳しても許してもらえない 7.まとめ 1.犯罪になってしまう6つの「アルバイト」とは? 「アルバイト」や「小づかいかせぎ」のつもりでやったことが犯罪になってしまうケースがあります。そのような「アルバイト」の代表的なもの6種類を下の表で紹介します。同じ母国の人からSNSなどで誘われることが多いので、くれぐれも気をつけてください。 ◆一般の外国人が犯しやすい6種類の犯罪 銀行のキャッシュカードや通帳を売る 犯罪収益移転防止法違反 他人に頼まれて自分の口座からお金を引き出す 犯罪収益移転防止法違反 他人の口座から現金を引き出す 窃盗 携帯電話(SIM付き)を売る 携帯電話不正利用防止法違反 知らない人からお金を受け取って運ぶ 詐欺など 他人に頼まれて荷物を受け取って運ぶ 詐欺、覚せい剤取締法違反など 「簡単な仕事でお金がもらえる」と軽く考え、依頼や誘いに応じてしまうと、自分のしたことも犯罪になりますし、犯罪グループに協力することにもなります。その結果、あなたが犯罪者として警察に捕まり、場合によっては、母国に強制送還されることもあります。 それでは、一つ一つについてくわしく説明していきます。 2.キャッシュカードや携帯電話を売る=犯罪 キャッシュカードなどを売ること=犯罪 日本で暮らすベトナム人向けのFacebookページ(ベトナム語)などで「キャッシュカードや通帳を高額で買います。帰国する人は売ってください」といった投稿をよく見かけます。呼びかけに応じてキャッシュカードなどを売ると、数万円をもらえる場合もあります。 しかし、このような投稿をする人は犯罪者とつながっており、あなたが銀行のキャッシュカードや通帳を売ると、犯罪(犯罪収益移転防止法違反)になります。そして、あなたの口座は、詐欺グループがだれかをだましてお金を振り込ませるための口座や不正送金を行うための口座に使われます。インターネットバンキングの口座番号やパスワードを他人に教える場合も同じです。 そのような犯罪被害が発覚し、警察が捜査すると、口座を売ったあなたはすぐに特定され、警察から事情を聴かれたり逮捕されたりします。 ◎ 帰国するために不要になった口座は必ず解約してください。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] キャッシュカードや通帳の売買は犯罪です!|KOKORO 携帯電話を売ること=犯罪 携帯電話を他人に売ると、その電話は、悪い人がだれかをだましてお金を振り込ませるときなどに使われます。たとえば、その電話を使って、相手(被害者)に電話したり、仲間に指示をしたりします。 あなたが詐欺に直接には協力しなくても、携帯電話を他人に売ったりあげたりすること自体が携帯電話不正利用防止法違反という犯罪になります。 ※SIMの入っていない携帯電話なら、他人にあげても大丈夫です。 3.他人に頼まれてお金を引き出す=犯罪 他人に頼まれて自分の口座から現金を引き出す=犯罪 だれかに頼まれて、あなたの銀行口座に振り込まれたお金を引き出し、別の口座に入金したり他人に渡したりすると、犯罪収益移転防止法違反という犯罪になります。そのお金は、悪い人がだれかをだまして振り込ませたお金や不正送金に関係するお金です。 他人の口座から現金を引き出す=犯罪 他人のキャッシュカードでATMからお金を引き出すことも犯罪です。他人の口座からお金を引き出すことは窃盗にあたります。 悪い人がだれかをだましてお金を振り込ませるときは、他人から買った口座に振り込ませます。そのお金をあなたがATMで引き出した場合、ATMの防犯カメラの映像などであなたが特定され、警察から事情を聴かれたり逮捕されたりすることがあります。 詐欺グループの中でATMから現金を引き出す役割は「出し子」と呼ばれています。「出し子」は警察に逮捕されるリスクが高いので、犯罪グループは「出し子」の役割をアルバイトにやらせるのです。 4.知らない人からお金を受け取って運ぶ=犯罪 現金の受け取り役・運び役=犯罪 だれかに頼まれて、他人からお金を受け取る役割を引き受けると、詐欺などの犯罪に協力することになります。 悪い人がだれかをだましてお金を受け取る場合、口座に振り込ませるか、どこかで直接受け取ります。あなたが受け取り役を引き受けた場合、あなたは詐欺に協力したことになり、警察に見つかれば逮捕されます。 詐欺グループの中で被害者から現金を受け取る役割は「受け子」と呼ばれています。現金の受け渡し場所の近くに警察がかくれて待ち、「受け子」が逮捕されるケースが多いので、詐欺グループはその役割をアルバイトにやらせます。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 現金の受け取り役が逮捕された実例など|KOKORO 5.他人に頼まれて荷物を受け取って運ぶ=犯罪 荷物の受け取り・転送・搬送=犯罪 自宅などに配達された荷物を受け取ってどこかに運んだり宅配で転送したりする「アルバイト」も犯罪です。荷物の中身によって、どの犯罪にあたるかが決まります。 受け取る荷物は犯罪に関係するものです。中身が麻薬や覚せい剤の場合もあります。覚せい剤や麻薬などを扱うことは重大犯罪なので、「中身を知らなかった」と言い訳しても、多くの場合、あなたも罪に問われます。 [iconpress id="local_1803" title="external link" style="color:#525252; font-size:22px;" ] 荷物の運び役が逮捕された実例など|KOKORO 飛行機で荷物を運ぶ「運び屋」=犯罪 「謝礼を渡すので、飛行機で荷物を運んで向こうの空港で友人に渡してほしい」とか「海外に行ってお土産をあずかって帰るだけで数万円を支払う」と頼まれることがあります。 しかし、このような誘いには絶対に乗ってはいけません。その荷物が、違法薬物(覚せい剤や麻薬)や輸入禁止の品物、または危険物である可能性が高いからです。「中身を知らずに運んだ」と主張しても、多くの場合、あなたも罪に問われることになります。 【覚せい剤取締法違反、関税法違反など】 6.「知らなかった」と言い訳しても許してもらえない 覚せい剤や麻薬の「運び屋」は重大な犯罪であり、厳しく罰せられます。他人からあずかった荷物でも、自分が運んだ以上は責任を問われます。「中身を知らなかった」「中身が分からなかった」と主張しても、簡単には認めてもらえません。 麻薬組織に利用され、「中身を知らずに運ばされた」という場合、そのことを裁判官に信じてもらえれば、裁判で無罪になる場合もあります。しかし、それはとても難しいです。 あなたが言っていることを裁判で認めてもらうには、荷物の受け渡しの状況を知っている人に証言してもらうなど、あなたの説明が本当であることを証明しなければなりません。 また、刑事裁判では、次のようなことがらも確認されます。 だれにどうやって頼まれたのか 約束された謝礼はいくらだったのか 役割を引き受ける過程で、犯罪の可能性を疑うような場面ややり取りはなかったのか なぜその荷物が合法的なものだと信じたのか 旅行の目的は何だったのか そして、たとえば、「あなたが荷物の中身が覚せい剤や麻薬だとはっきり認識できなくても、何か違法なものかも知れないと疑うことは可能だった」と裁判官が判断すると、あなたは有罪になる可能性が高いです。 7.まとめ 小づかいかせぎのつもりでキャッシュカードや携帯電話を他人に売ったり、荷物運びを手伝ったりすると、それが犯罪になります。 下記のような「仕事」や「アルバイト」を引き受けると、警察に逮捕される場合もありますので、くれぐれも注意してください。 ① 銀行のキャッシュカードや通帳を売る ② 他人に頼まれて自分の口座からお金を引き出す ③ 他人の口座から現金を引き出す ④ 携帯電話(SIM付き)を売る ⑤ 知らない人からお金を受け取って運ぶ ⑥ 他人に頼まれて荷物を受け取って運ぶ
-
日本での「遅刻」は何分遅れから?遅刻は何分から? (村田奈緒=日本語教師、元ハノイ国家大学講師、元社長秘書) 昨年、ハノイの大学で学生と卒業生に対して日本語で「ビジネスマナー講座」を行いました。教室の後ろにはオブザーバーの日本人駐在員や日本語教師も座り、教室の前はベトナム人、後ろは日本人となっていました。 「皆さんは会社員です。日本で働いています。今日はお客様と会います。遅刻はいいですか、悪いですか?」 受講生たちは「そんなのわかってるよ」と言わんばかりの顔で「遅刻はダメです」と口々に言います。そこで、「午前10時のアポイントメントです。何時何分から遅刻ですか?」と、最前列の受講生にあててみました。 「遅刻は10時20分からです!」 自信満々のこの答えに、後ろの日本人たちからざわめきが起こりました。 その空気を感じとった別の受講生が何か言いたそうだったので、「どう思いますか?」とあててみました。 「遅刻は10時15分からです!」 日本人たちのざわめきはさらに大きくなり、絶句している人もいます。受講生たちは後ろを振り返り、不安そうな表情になっています。そこで、私は正解を教えました。 「遅刻は10時1秒からです」 すると、今度は教室の前半分(ベトナム人受講生たち)が大騒ぎになりました。「えっ!」「1秒過ぎたらもう遅刻!?」。答えがあまりにも意外だったのか、ざわめきがやみません。 日本社会では、約束の時刻を1秒でも過ぎると遅刻とみなされます。15分も20分も遅れると、信頼回復はかなり難しくなります。このような日本の“常識”を良いと思うかどうかは別にして、日本に行く前に、あるいは日本で働く前に、時間に関する感覚の違いを知っておくことは大切です。 逆に、ベトナム人と一緒に働く日本人にとってもこの違いを理解しておくことは重要です。私は「遅刻をしないように指導しても、改善しない」と日本人駐在員から相談を受けることがあります。そういうときは、「具体的な数字を示すと分かりやすいですよ。『10時1秒から遅刻です。遅刻しないでください』と言ってみてください」と助言しています。 Đúng giờ “時間通り” (Bùi Bình Minh=人材紹介会社役員) 私は日本に約30年間住み、日本企業で5年間役員を務めてきました。日本社会では“時間通り”が当たり前。数分遅れならまだ許容されますが、15分遅れると信頼回復は難しく、30分ともなると“論外”です。 外国人にとって、日本での仕事のスケジュールの細かさには驚くべきものがあります。また、日本に来たばかりの人にとって、公共交通機関の時間の正確さは正に“奇跡”のようだと思うでしょう。時間を守らない…それは、日本では“約束を守れない”とみなされてしまいます。相手の時間を無駄にするような人間は信頼できず、相手を尊重できない人格だとみなされてしまうのです。特に、採用面接や顧客との最初の面談など重要な機会で遅刻をしてしまうと、その後の結果に深刻な影響をもたらしかねません。 日本の常識として、仕事での“時間厳守”とは時間通りに約束の場所に着くことではなく、“少なくとも10分前に到着すべきこと”と理解した方がよいでしょう。その“10分前到着”を確実なものにするために、待ち合わせ場所までの電車などの時刻を調べた上で、道中で何か問題が起きる場合も想定し、余裕をもったスケジュールを組んでおきたいものです。 しかし、それでも遅れそうになった場合、どのように対処すればよいでしょうか。遅刻の可能性が高くなった時点で、まずそのことを相手にできるだけ早く伝えましょう。そのときに、何時に着きそうかも伝えます。到着時間がすぐにはわからなくても、時間のメドが立ち次第、必ず相手に連絡を入れてください。そうすることで、相手は待ち時間を有効に使うことができます。 社内の会議でも同じです。遅れる場合は、遅れることとその理由を早めに関係者に伝えてください。ただし、社外の人との会合の場合、遅刻の影響は会社全体の信用に関わりますので、相手が受け入れやすい理由や説明の手立てを考える必要があります。 当たり前ですが、そのような状況に陥らないことが第一です。しっかりした計画と早めの出発を心がけましょう。約束より早く到着すれば、会議に最適な状態で臨めますし、相手にも好印象を持たれます。ただし、先方への到着が早過ぎた場合、約束の時刻の10分前ぐらいまでは外で待つ方が賢明です。日本人は予定をたくさん入れる傾向があるので、早過ぎると、相手の準備が整っていない場合があるからです。 ただ、興味深いことに、日本人は“始まり”の時間には厳格なのに、“終わり”の時間には何かと寛容です。会議も終わりなく続くことも多々ありますし、終わりのない宴会も珍しくありません。開始と同様、終了にも“時間通り”が必要だと私は思うのですが、そもそも終了時刻を決めずに打ち合わせに入ることもよくあります。予定通りの時刻に会合を終わらせたい場合は、最初に自分の都合を伝えましょう。そうすれば、相手もそれを理解し、終了時刻を意識してくれます。
人気記事ランキング
-
田んぼのタニシは食べてはいけません 40641 views -
オンライン無料日本語教室 28375 views -
日本での「遅刻」は何分遅れから? 23145 views -
Vol. 60 技能実習で本当はいくら貯金できるの? 18357 views -
Vol. 42 失踪中の不法就労の様子とは 15375 views
Bronze Sponsors
- 弁護士法人Global HR Strategy
- エール学園
後援
- 在ベトナム日本国大使館
- 国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
- JNTOハノイ事務所
- 関西経済連合会
- 一般社団法人 国際人流振興協会
- 公益社団法人 ベトナム協会
- NPO法人 日越ともいき支援会


















