留学・就活

民間団体やJASSOの奨学金

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2023年05月15日

当サイトの「日本政府(MEXT)の7つの奨学金」でMEXT奨学金(国費留学)について紹介していますが、日本で学ぶ私費留学生に対しても、民間団体や都道府県などのさまざまな奨学金があります。この記事では、民間団体やJASSOの奨学金について紹介します。民間団体などの奨学金は、MEXT奨学金と違って、日本で留学を始めてから応募するものが多いです。

民間奨学金の種類と応募方法

民間団体の奨学金への応募方法は主に以下の3通りです。学校が取りまとめる奨学金以外に自由応募の奨学金もあります。また、MEXT奨学金では、日本に行く前に応募するケースが多いですが、私費留学生向けの民間団体の奨学金は、入学してから応募することが多いです。

①大学・学校が推薦

留学先の学校(大学・短大・学校)が窓口となり、学内選考で選んだ候補者を奨学金支給団体に推薦します。

②大学・学校が取りまとめ

学校が窓口となり、学内選考なしで応募書類を集約し、奨学金支給団体に提出します。

※①②のような学校が応募を仲介する奨学金については、各学校のホームページで紹介している場合も多いです。インターネットで「●●●(学校名) 私費留学生奨学金」というキーワードで検索してみてください。その学校がどのような奨学金と連携しているかわかります。

また、下記の2つのページ(外部サイト)から、外国人留学生向けの奨学金や各大学・学校ごとの授業料減免制度について検索できます。

external link 奨学金・授業料減免制度(検索)

external link 外国人留学生向けの奨学金(検索:ベトナム語)

③自由応募

学校を通さず、奨学金支給団体に直接応募します。

情報を常にチェックしよう!

①②③とも、学校(大学・短大・学校)の管理システムや直接メール、掲示板などを通じて募集案内が紹介されることがありますので、頻繁(ひんぱん)に確認しましょう。ただし、自由応募の奨学金については、学校の案内を待たないで、各団体のホームページなどで情報を確認して早めに書類を準備し、応募する方が得策です。

自由応募の12種類の奨学金

この章では、JASSOの「日本留学奨学金パンフレット2023-2024」に載っている多数の民間団体奨学金の中から「自由応募」が可能な12種類の奨学金をピックアップして紹介します。奨学金の対象(年齢、所属大学・学校の種類など)や応募条件を確認して応募してください。

大塚敏美育英奨学財団

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学3年生以上(成績が全て A 以上)
大学院生
募集分野 人の健康に関連する研究(医学、歯学、薬学、生物学、工学、栄養学、体育学)、経営学
応募期間 例年3~4月
奨学金 年200万円、150万円、100万円
※他奨学金と併給の場合は年50万円
支給期間 1年
応募書類 ・願書
・推薦状
・成績証明書、在学証明書
・住民票の写し

似鳥国際奨学財団

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学生
大学院生
応募期間 前期:例年2~5月(支給は10月から)
後期:例年8~11月(支給は4月から)
奨学金 毎月5万円~8万円
支給期間 1年
応募方法 ・WEB 願書登録とWEB テスト(その後、書類審査、性格検査、面接)

久保田豊基金

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 高等専門学校生
専門学校生
大学生
短大生
大学院生(研究生も)
応募期間 例年12月~翌年1月
奨学金 8万〜10万円
支給期間 1年
応募書類 ・WEB申し込み
・推薦状
・在学証明書、成績証明書など

東京YWCA(「留学生の母親」運動)

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 専門学校生
短大生
大学1・2年生
応募期間 (2023年の場合)5月8日〜5月15日
奨学金 毎月3万円
支給期間 1年
応募書類 ・申込書
・推薦状
・作文

本庄国際奨学財団

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学院生
応募期間 前期:例年4月~5月
後期:例年9月~10月
奨学金 金額は支給期間による
毎月21万円(1~2年間)
毎月19万円(3年間まで)
毎月16万円(4年以上)
支給期間 1年以上
応募書類 ・研究計画書
・推薦状
・成績証明書、入学許可書など

伊藤国際教育交流財団

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学院生(修士課程)
応募期間 例年10月
奨学金 毎月18万円
支給期間 2年以内
応募書類 ・申込書
・語学力証明書
・母国の大学の成績証明書
・推薦状
・住民票など

春風学寮(一粒奨学金)

external link 奨学金の詳細情報(関連HP)

対象 大学院生
応募期間 前期:例年6~8月
後期:例年1~3月
奨学金 毎月8万(この中から家賃+食費:65,000円を支払う)
支給期間 2年
応募方法 春風学寮に問い合わせ

CWAJ外国人留学生大学院女子奨学金

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学院博士課程の女性
応募期間 (2022年の場合)10月10日締め切り
2024年分の奨学金募集は2023年7月に開始
奨学金 年間200万円
支給期間 1年
応募書類 WEB申請システム(英語サイト)

岩谷直治記念財団

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学院生
募集分野 理系
応募期間 例年12月1日〜12月20日
奨学金 毎月15万円、学会発表参加費
支給期間 2年以内
応募書類 ・申込書
・経歴書
・身上書
・研究計画
・自己紹介(手書き)
・推薦状

東電記念財団

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学院博士後期課程
募集分野 電気・エネルギー
応募期間 例年4~6月
奨学金 毎月5万円
支給期間 卒業するまで
応募書類 ・WEB申請システム
・小論文
・推薦状

NEC C&C財団 外国人研究員助成

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学院博士後期課程
募集分野 情報処理技術、通信技術、電子デバイス技術、これらの技術が融合する技術分野
応募期間 例年7~9月
奨学金 毎月15万円
支給期間 1年
応募書類 ・履歴書
・指導教官の推薦状

渥美国際交流財団

external link 奨学金の詳細情報(支給団体のHP)

対象 大学院博士後期課程(最終学年)
※関東地方の大学
応募期間 例年9月
奨学金 毎月25万円
支給期間 1年
応募書類 ・申込書
・評価表
・英文付評価表
・推薦書

JASSOの奨学金

日本学生支援機構(JASSO)の奨学金は自由応募ではなく、日本の学校が申請します。

①留学生受入れ促進プログラム

正式名は「文部科学省外国人留学生学習奨励費」。私費留学生向けのプログラム で、日本に来てからの成績が選考を左右しますので、勉強をがんばってくださいね。

留学生受入れ促進プログラム
対象 大学院生(博士課程・修士課程)
研究生(大学院レベル)
大学生
短期大学生
高等専門学校生( 3年生以上)
専門学校生
大学・短大の留学生別科生
大学・短大・高等専門学校の専攻科生
日本語学校生
など
応募期間 3月下旬~5月上旬(学校により異なる)
奨学金 毎月48,000円
(日本語学校生は毎月30,000円)
支給期間 1年
支給条件 ・学校の推薦
・ 「留学」の在留資格
・ 受給する年度の必要な成績基準(語学能力含む)を満たすこと
・ 仕送りが平均月額 90,000 円以下であること
など
応募書類 ・在学証明書、成績証明書など
※学校に問い合わせてください。

②海外留学支援制度(協定受入)奨学金

この奨学金は交換留学生向けで、日本に行く前にも応募ができます。留学先から案内があるので、ぜひ応募してください。

海外留学支援制度(協定受入)奨学金
支援対象学生の資格・要件 ・学生交流に関する協定等に基づき受入大学等が受入れを許可する者(交換留学生)
・経済的理由により自費のみでの留学が難しい人
・ほかの奨学金を受ける場合、その支給額が月8 万円を超えない者
奨学金 80,000円
支給期間 8日以上1年以内
応募書類 ・在学証明書、成績証明書など
※奨学金の申請はすべて日本の大学が行います。

奨学金を受給できる条件

学校の推薦が必要な奨学金では成績が非常に重要ですが、「自由応募」の場合でも、やはり成績や出席率が選考に影響します。自由応募の奨学金でも多くの場合、指導教官などの「推薦状」の提出が求められています。また、「成績証明書」の提出が必要な奨学金も少なくありません。

奨学金をもらいたければ、まじめに学校に行き、家での自習もがんばって、良い成績を収めることが大切です。

まとめ

日本で学ぶ私費留学生に対しても、民間団体や都道府県などのさまざまな奨学金があります。こうした奨学金は、大学・学校を通じて応募するものが多いですが、自分で応募できる「自由応募」の奨学金もあります。

この記事では、自由応募のできる奨学金を支給している12団体を紹介しました。

・大塚敏美育英奨学財団
・似鳥国際奨学財団
・久保田豊基金
・東京YWCA
・本庄国際奨学財団
・伊藤国際教育交流財団
・春風学寮
・CWAJ
・岩谷直治記念財団
・東電記念財団
・NEC C&C財団
・渥美国際交流財団

また、JASSOの奨学金(私費留学生向け、交換留学生向け)についても紹介しました。JASSOの私費留学生向け奨学金も成績が良い人が対象で、学校の推薦が必要です。

民間団体の自由応募の奨学金も、指導教官などの推薦状が必要な場合が多く、日本の大学・学校での成績や出席率が良くないと、推薦状をもらうことは難しいので、やはり勉強にしっかり取り組むことが大事です。

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