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ベトナムの常識・日本の非常識_29

日本の学校の体育の授業はハイレベルで、ベトナムとは天と地ほど異なります。また、日本でベトナム国内と同じようにオートバイに大量の荷物を積むと、交通反則金を取られます。このほか、家族だけで済ませることが多くなった最近の日本の葬儀事情についても紹介します。 体育の授業は天と地ほど異なります 体育館での授業 これは私の娘の実体験です。 娘はベトナムで小学校1、2年生を過ごした後、3年生から日本の小学校に通いました。ベトナムでの体育の授業は通常、手をあげる、体をひねるなどの基礎的な運動をするだけです。そのため、娘は日本の学校に転校して体育の授業を受けたときに大きなショックを受けることになりました。 ...

2022年05月10日
  • ベトナムの常識・日本の非常識_28:浴そうの湯は抜きません

    2022年04月12日
    日本では浴そうの外で体を洗い、浴そうの湯は家族みんなで使います。今回は、お風呂に関する日本の文化と「駐車違反のステッカー」「自転車の防犯登録をしないとどうなるか」について紹介します。【Thạch Long】 入浴―日本とベトナムの違い 私が子どものころ、ベトナムの祖母の家には浴そうがあり、私と2人の弟は毎日お風呂に入っていました。祖母は浴そうを湯で満たし、まず私を入らせます。私の入浴が終わったら浴そうの湯を抜いてさっとすすぎ、弟のために新しい湯を入れます。だれかが入浴する度にこれを繰り返します。古い湯を流し、新しい湯で満たすのです。 多分、ほとんどのベトナム人はこのやり方が一般的だと思うでしょう。しかし、日本の入浴方法は違います。日本に住んでいる私の姉はこのような話をしてくれました。姉たちはある日、ベトナムから来た親せきを家に泊めました。そのとき、彼に最初にお風呂に入ってもらうと、彼は入浴後、浴そうの湯を流して次の人のために新しい湯を入れました。姉はそれを聞いて爆笑しました。 多くの日本の家庭では、温泉や銭湯と同じで、浴そうには1日1回しか湯をはりません。最初に入れた湯に家族全員が順番に入ります(途中で湯を足したり、追いだきをしたりすることはあります)。そのため、湯を汚さないように、次のような流れで入浴します。 ・浴そうに入る前に手おけやシャワーで体に湯をかけて軽く洗う。 ・浴そうに入って体を温めたら、洗い場に出て体や髪を石けんやシャンプーで洗う。 ・その後、再び浴そうに入る。 浴槽の外で体や髪を洗う このように、日本の入浴は「体を洗ってから浴そうに入る(湯につかる)」のが基本です。浴そうの湯をなるべく汚さず、家族で湯を使い回します。このため、多くの場合、浴室はトイレと別の部屋になっており、浴そうの外に体や髪を洗うためのスペース(洗い場)があります。 そのほか、日本のお風呂については次のような文化があります。 ・小さい子どものいる家庭では親子や家族全員で一緒に入浴することも多い。 ・夫婦が一緒に入浴するのも珍しくない。 ・風呂の残り湯を洗濯に再利用する家庭もある。 風呂の残り湯を洗濯に使うため、日本の洗濯機には、浴そうから水を吸い上げて洗濯そうに送り込む装置がついているものが多いです。また、浴室の近くに洗濯機置き場を配置する設計の家が多いです。 他人の車に「駐車禁止」のステッカーをはってはいけない!? ベトナムでは最近、無断駐車の自動車への対処について議論があります。店の前に違法駐車をされて迷惑しているレストランのオーナーは「駐車禁止」というステッカーをその車にはり付けることがあります。この行為について意見が分かれているのです。 一方は「駐車した人のマナー違反だから当然」とオーナーの肩を持ちます。他方は「たとえ駐車違反だとしても、他人の車にステッカーや粘着テープをはり付ける権利はなく、器物損壊の可能性がある」と指摘しています。 他人の車に粘着テープを貼るのはちょっとやり過ぎですが、ベトナムでは、警告ステッカーをはるぐらいは一般的です。おだやかなやり方では、「ここに駐車しないでください」と書いた紙をフロントガラスにはり付けます。激しいケースでは、車のボンネットにゴミを置くこともあるようです。 しかし、日本で車にはり紙をする人はあまりいません。ステッカーや粘着テープをはると大きなトラブルに発展するかも知れないと考える人が多いようです。せいぜいフロントガラスのワイパーに注意文を書いた紙をはさむか、がまんして何もしないケースがほとんどです。日本では、違法駐車で困った場合、多くの人は警察に通報します。通報に対して警察は公平に対応しますので、どうしても困ったときは、あなたも警察に通報してください。 自転車を買ったら防犯登録をしましょう ベトナムで自転車を買うのはシャツやパンツを買うのと同じくらい簡単です。買ったらすぐに使えます。自転車を買っても登録などの手続きは不要で、お手軽な乗り物です。 日本でも手ごろな価格で手に入り、運転免許もいらないので、自転車を持っているベトナム人も多いと思います。ただし、日本で自転車を持つには「防犯登録」が必要です。ベトナムにはありませんが、日本では法律で義務付けられていますので、覚えておきましょう。 登録は簡単です。自転車を売る店はたいてい「自転車防犯登録所」となっており、購入と同時に店で登録できます。登録料は自治体によって異なり、東京都では660円(非課税)です。 防犯登録ステッカー ネット通販やフリーマーケット・アプリ(フリマアプリ)で購入した場合は、自分で登録しなければなりません。その場合に必要なものは次のとおりです。 ①自転車本体 ②保証書または販売証明書 ③在留カードなど自分の身分証明書 フリマアプリなどで個人から購入した場合は②がありませんので、代わりに譲渡証明書(売り手の個人情報や押印など)が必要です。友人や先輩から譲ってもらった場合も譲渡証明書が必要ですが、その人と一緒に店に行くと、スムーズに登録できます。 職務質問(イメージ写真) それではなぜ、防犯登録をする必要があるのでしょうか?日本で自転車の防犯登録は法律で決められた義務ですが、登録しなくても罰則はありません。ただし、登録してないと困るケースがあります。 まず、自転車を盗まれた場合です。警察に被害届を出しても、防犯登録をしていないと、盗まれた自転車が見つかる確率が低くなります。防犯登録ステッカーが自転車を特定する目印になっているからです。 また、自転車に乗っているときに警察官に止められ、職務質問されることがよくあります。防犯登録をしていない理由を聞かれるほか、盗難車でないことを警察官が確認するなど、時間と手間がかかります。実際に私も警察官に呼び止められ、大変な思いをした経験があります。簡単な手続きで安心できますので、自転車を手に入れたら防犯登録をしましょう。
  • ベトナムの常識・日本の非常識_27:「リビングが車庫」に日本人は驚く

    2022年03月11日
    ベトナムでは家のリビングを夜間の車庫代わりに使う様子をよく見かけますが、日本人がこの光景を初めてみると、びっくりします。また、日本では医師の診察を受けなければ買えない薬がたくさんあり、不慣れなベトナム人がとまどうことがあります。 リビングが車庫代わり? 今年の旧正月、友人が購入したハノイの別荘に遊びに行きました。広々として風通しが良く、リゾート地にある「ヴィラ」のような居心地で、彼の自慢の家でした。リビングルームで夜中まで食べたり飲んだり話したりして盛り上がり、午後11時ごろに帰ることにしました。そして、私が玄関を出ると、彼は異様な行動をとりました。リビングの扉を開けると、家の前に駐車していた自動車に乗り込み、リビングの中に車を入れたのです。 リビングは7人乗りの自動車とオートバイ3台が入るほどの広さです。彼はテーブルといすをキッチンに移してリビングにスペースを作り、そこに車を入れました。 「なぜ、地下駐車場を設けなかったの?」とたずねると、「ハノイでは、雨季に浸水の恐れがあるし、夏の地下室はとても暑いから」と答えました。ベトナム人の私はこの考え方を何とか理解できます。リビングにバイクや自転車、自動車まで保管している家をいくつも見てきたからです。しかし、日本人が初めてこういう光景を見ると、ちょっとびっくりするそうです。 日本の住宅 日本人は家を建てるとき、敷地内に駐車スペースを設けることが多いです。家の1階の一部をビルトインの車庫にして家を3階建てにするケースもよく見かけます。 ベトナム人も日本人のように計画性のある家づくりができれば良いのですが、多くは敷地いっぱいに家を建てます。そして後から自動車を買い、駐車スペースがないため、結果的にリビングに駐車することになってしまいます。ベトナムでは、自動車の後ろ半分がリビングに入っていて前半分が庭に出ているケースもよく見られます。 日本では敷地全部は使えない? ベトナムの住宅 ハノイで知り合った日本人の友人が興味深いことを話していました。「ベトナムの人は土地の端から端まで100%を使って家を建てることが多い。驚いた」と言うのです。その結果、駐車スペースを確保できず、1階のリビングに車を入れている家もあります。 一方、日本では、敷地いっぱいに家を建てることはあまりありません。敷地面積に対する建物の底地の面積の割合(建ぺい率)が法律で規制されているからです。 日本の行政は地域ごとに土地の種類を決めています。大きく分けると「住居地域」「工業地域」「商業地域」ですが、同じ「住居地域」の中でも種類が分かれ、その種類ごとに建ぺい率が決められています。そして、建ぺい率を超える部分に建物を建ててはいけません。 例えば、敷地150㎡、建ぺい率60%の場合、建物の底地は最大で(150㎡×60%=90㎡)です。敷地の中の残り60㎡は庭や駐車場などに使うしかありません。この規制は市街地の環境整備や防災の観点から設けられています。 日本の住宅 また、「容積率」という規制もあります。これは敷地面積に対する建物の延べ床面積(各階の床面積の合計)の割合です。大まかな目安として住居地域では50~500%、ビルが建ち並ぶ商業地域では200~1000%と、土地の種類によって大きく異なります。 敷地150㎡、建ぺい率60%、容積率200%の場合は次のようになります。 ・建物の底地:最大で150㎡×60%=90㎡ ・建物の延べ床面積:最大で150㎡×200%=300㎡ 建物の底地が90㎡なら、3階建ての家(延べ270㎡)までしか建てられませんが、底地を75㎡にすれば、4階建ての家(延べ300㎡)が建てられます。 このように、日本の住宅建築にはさまざまな規制があります。 簡単に買えない薬がある? 「ベトナムの大都市を歩いていると、100 mおきにドラッグストアに出くわす」と言われます。そして、そこでは抗生物質や鎮痛剤など、あらゆる種類の薬を買うことができます。 しかし、日本では違います。私は日本で腹が痛くなったとき、抗生物質を飲んで治したいと思い、薬局を探しました。ネットで検索してドラッグストアに行きましたが、抗生物質入りの薬は販売してくれませんでした。その薬を買うには、医師が作成した「処方せん」が必要だったからです。一部の薬を買うには医師の処方せんが必要と法律で定められているのです。 処方せん 処方せんとは、医師が診察に基づいて病気やけがの治療に必要な薬の種類や量、調剤方法などを記した書類です。薬剤師が処方せんの内容が適正かどうか確認した後に調剤したり薬を探したりします。 したがって、日本で抗生物質入りの薬を購入するには、医師の診察を受け、処方せんを作成してもらう必要があります。ちなみに、処方せんに書かれた薬を売る薬局(調剤薬局)とそうでない薬局があります。処方せんなしで買える薬もたくさんあります。
  • ベトナムの常識・日本の非常識_26:野外での料理や飲食は場所を選ぼう

    2022年03月10日
    日本では、公園や空き地ならどこでもBBQができるわけではありません。また、友だちと歩道に座ってアイスティーを飲みながらおしゃべりするのは、ベトナムでは楽しくて快適かも知れませんが、日本では場所を選ぶ必要があります。 公園でBBQはNGです もし、あなたがハノイに住んでイェンソー公園を時々訪れると、キャンプをしたり、コンロを持ち込んでバーベキュー(BBQ)をしたりする人々を目にすることでしょう。 しかし、日本の公園で同じことはできません。BBQができる場所は決まっていて、多くの場合は予約が必要です。日本の公園の多くは、歩いたり軽いスポーツをしたり寝そべったりする場所で、食べ物を焼いたりスピーカーを持ち込んでカラオケを歌ったりすることはできません。ただ、桜の季節などに、食べ物や飲み物を持ち込んで、シートを敷いて「花見」などをする光景はよく見られます。 BBQが許可されている場所は、たいていは住宅街から離れた場所にあるアウトドア施設です。防火対策があり、場所だけを貸す施設もあれば、コンロなどを貸してくれる施設もあります。 道ばたで飲食はマナー違反 ベトナムには歩道で飲食するカフェ、パブ、フォーの店があります。みなさんはこの風景に慣れているので、普通のことだと思うでしょう。私自身も歩道で食べるピーナッツキャンディーや熱いお茶のファンです。 しかし、これはベトナムの文化です。私は日本に住んでいたとき、日本語学校の生徒仲間と一緒にコンビニでコーヒーと中華まんを買い、コンビニ前の歩道のすみで飲食しながらおしゃべりをしていました。普通のことだと思っていたのですが、日本人から見ると不自然なことのようです。道行く人たちが私たちをちらっと見ては、何かを言って通り過ぎていきました。内容は聞き取れませんでしたが、どうやら私たちのマナーをとがめているような雰囲気でした。 ベトナムには歩道で飲食するカフェ、パブ、フォーの店があります。みなさんはこの風景に慣れているので、普通のことだと思うでしょう。私自身も歩道で食べるピーナッツキャンディーや熱いお茶のファンです。 しかし、これはベトナムの文化です。私は日本に住んでいたとき、日本語学校の生徒仲間と一緒にコンビニでコーヒーと中華まんを買い、コンビニ前の歩道のすみで飲食しながらおしゃべりをしていました。普通のことだと思っていたのですが、日本人から見ると不自然なことのようです。道行く人たちが私たちをちらっと見ては、何かを言って通り過ぎていきました。内容は聞き取れませんでしたが、どうやら私たちのマナーをとがめているような雰囲気でした。 また、桜の季節のこと、福岡市の大きな公園の前を歩いていたら、ベトナム人数人が民家の前の歩道のはしにシートを広げて座り、公園の桜を眺めながらビールを飲んでいました。自転車に小さなベトナム国旗を付けており、ベトナム人だとわかりました。道行く人々はみな、それを見てびっくりしている様子でした。日本では、歩道に座りこんで飲食をすることはマナー違反なのです。 日本人も桜の季節に缶ビールや弁当を持って公園に行き、座って飲むことはあります。しかし、それは桜の木の下で飲み食いする「花見」という文化です。家の前や歩道のはしに座ってビールやワインを飲むのは、周りから驚かれる行為となりますので、気を付けましょう。 日本人は普段ビールやお酒を飲みたいときは、歩道や街角では飲まず、居酒屋などの飲食店に行きます。 日本とベトナムのバスの違い ベトナムのバス ベトナムのバスはかつて、急発進や急ブレーキ、アナウンスなしで突然到着するなど、悪評高い乗り物でした。危険な運転も横行しており、保護者は子どもに「バスに近づいてはだめよ」と言い聞かせていました。 1990年代から2000年代にかけ、ハノイのバスはバス停でも徐行するだけできちんと止まらず、乗客は動いているバスに飛び乗らなければなりませんでした。私も学生のころ、何度もそのような体験をしました。 しかし、最近は、ベトナムのバスの運転マナーもかなり改善されました。車体はきれいになり、急発進や急停車もなく、バス停ではきちんと止まります。クラクションもほとんど鳴らしません。昔のような「アドベンチャーゲーム」のような乗り降りはなくなりました。とはいえ、今でも一部の親はまだバスを恐れており、バスが近付くと子どもを気遣うなど用心深い態度を見せています。 一方、日本のバスの運転は模範的です。安全を最優先してゆっくり走り、2車線の道路でも原則として左側の車線を走ります。 停留所で止まる前には必ず停留所名をアナウンスし、曲がるときには乗客が用心できるように「左に曲がります」などとアナウンスします。乗客もマナーに忠実で、停留所で降りる際は、バスが完全に止まるのを待ってから立ち上がってバスを降ります。 日本のバスで「停車して扉が開くまで席を立たないように」と呼びかける表示(左)と運賃箱(右) 一つ紹介したい経験があります。私が初めて日本でバスに乗ったときのことです。重い荷物を持っていたので、最後に乗車しました。私が最後なので、乗ったらすぐに走り始めると思い、あせって座席を探しました。すると、運転手さんは私が座るまで発車せずに待っていてくれたのです。私は大変驚きました。日本のバスの運転手は乗客の安全を守るのが義務となっていて、ルームミラーなどで客席をいつも見ているのです。 日本のバスの乗り方で皆さんへのアドバイスがあります。バスに乗ったら、素早く座席に座るかつり革を持ってください。運転手さんがスムーズに発車できるようにするためです。また、降りるときは、必ず降車専用ドアから降りてください。空いているからといって乗車専用のドアから降りてはいけません。日本のバスは入口と出口が明確に分けられています。

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    遅刻は何分から? (村田奈緒=日本語教師、元ハノイ国家大学講師、元社長秘書) 昨年、ハノイの大学で学生と卒業生に対して日本語で「ビジネスマナー講座」を行いました。教室の後ろにはオブザーバーの日本人駐在員や日本語教師も座り、教室の前はベトナム人、後ろは日本人となっていました。 「皆さんは会社員です。日本で働いています。今日はお客様と会います。遅刻はいいですか、悪いですか?」 受講生たちは「そんなのわかってるよ」と言わんばかりの顔で「遅刻はダメです」と口々に言います。そこで、「午前10時のアポイントメントです。何時何分から遅刻ですか?」と、最前列の受講生にあててみました。 「遅刻は10時20分からです!」 自信満々のこの答えに、後ろの日本人たちからざわめきが起こりました。 その空気を感じとった別の受講生が何か言いたそうだったので、「どう思いますか?」とあててみました。 「遅刻は10時15分からです!」 日本人たちのざわめきはさらに大きくなり、絶句している人もいます。受講生たちは後ろを振り返り、不安そうな表情になっています。そこで、私は正解を教えました。 「遅刻は10時1秒からです」 すると、今度は教室の前半分(ベトナム人受講生たち)が大騒ぎになりました。「えっ!」「1秒過ぎたらもう遅刻!?」。答えがあまりにも意外だったのか、ざわめきがやみません。 日本社会では、約束の時刻を1秒でも過ぎると遅刻とみなされます。15分も20分も遅れると、信頼回復はかなり難しくなります。このような日本の“常識”を良いと思うかどうかは別にして、日本に行く前に、あるいは日本で働く前に、時間に関する感覚の違いを知っておくことは大切です。 逆に、ベトナム人と一緒に働く日本人にとってもこの違いを理解しておくことは重要です。私は「遅刻をしないように指導しても、改善しない」と日本人駐在員から相談を受けることがあります。そういうときは、「具体的な数字を示すと分かりやすいですよ。『10時1秒から遅刻です。遅刻しないでください』と言ってみてください」と助言しています。 Đúng...

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    私は業務で多くのベトナム人留学生や技能実習生と連絡を取り合うことがあります。以前、地方に出張した際、ベトナム人技能実習生たちが夕食に招待してくれました。彼らの寮で手作りのベトナム家庭料理をごちそうになり、楽しいひとときを過ごしました。 彼らは揚げ春巻きや焼き魚などのほか、「青バナナとタニシのシソ風味スープ」を出してくれました。スープを出すときは、「今日は、都会で暮らす方が普段は食べないタニシを味わっていただこうと思って、タニシと青バナナでスープを作ったんです。とってもおいしいですよ!」と説明してくれました。このスープはタニシの食感がよく、とてもおいしいので、ベトナムの人気料理です。また、タニシを1匹ずつ殻から出して準備をするため手間がかかります。私は実習生たちの厚意に感謝して、スープをおいしくいただきました。 さて、食事が終わり、私は「ところで、さっきのタニシはどこで買ったのですか?」と聞きました。すると、彼らの一人が「職場の近くの田んぼで捕りました。そこにはタニシがたくさんいるのですが、どうやら日本人は食べないようですね」と答えました。 水田のタニシ 「水田の生物を食べる」ということは、日本に来たばかりのベトナム人によくある話なのですが、実は、田んぼの生物は食べられません。それは、稲作ではさまざまな種類の農薬がまかれており、タニシをはじめ水田に生息する生物には多量の農薬が含まれていると推定されるからです。私は水田のタニシでスープを作ったと聞いてびっくりし、「田んぼのタニシは食べられません。これからは食べてはいけませんよ」と彼らに伝えました。 水田には農薬がいっぱい ところで、日本では鳥や動物を捕獲してはいけません。2019年、東京の河川敷でカルガモ2羽を捕獲して持ち帰ろうとしたベトナム人男性が鳥獣保護法違反容疑で書類送検されました。鳥や動物の捕獲は同法で原則禁止とされています。捕獲が認められるのは「狩猟」と「許可」の場合だけで、「狩猟」なら免許や登録が必要です。「許可」は、有害動物駆除や研究などの目的で行政が許可をした場合を指します。この二つの場合以外は、山野であっても鳥や動物を捕獲してはいけません。 アイガモ タニシの場合は捕獲しても法律違反ではありませんが、食べると健康に害が出る恐れがあります。水田のタニシを食べたからといってすぐに病気になるわけではありませんが、食べ続けると、農薬などの化学物質が内臓に蓄積され、将来、深刻な病気を引き起こしかねません。「水田の生物は食べない」。これを徹底してください。

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【在ベトナム日本国大使館後援】

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    美しい景色を家族や友人と共有するために使う携帯電話のビデオ通話。ベトナムではオンフック通話OKですが、日本ではNGです。また、動画撮影の際に気をつけるべきプライバシーの問題についても知っておきましょう。 ビデオ通話の音にご注意! 日本に住んでいるあなた。秋には赤や黄に色づいた木々を観賞しながら遊歩道をゆっくり歩き、春には風に吹かれる桜を眺めて公園でのんびり過ごします。日本ならではの四季折々の美しさに触れ、家族や友人とその感動を共有したいと思うことでしょう。そんなとき、「ビデオハングアウト」や「フェイスタイム」などの携帯電話アプリでビデオ通話を行い、その美しい景色を相手に見せながら通話することができます。 このとき、ベトナムでは携帯電話のスピーカーをオンフックにして半径2〜3 m以内にいる人たちに聞こえる音量で会話しても問題ありません。あなたと相手の会話が周囲に響き渡っても、だれも気にしないでしょう。 しかし、日本でそれをしてはいけません。イヤフォンを付けて相手の声が周囲に聞こえないようにし、あなたも控えめな声量で話すのがマナーだからです。これは、日本人が聞いても意味が分からないベトナム語であっても同じです。それは国民の意識や感覚の違いなのです。 また、以前、日本に住むベトナム人の友人からこんな話を聞きました。2人で電車に乗って座席に座り、ぺちゃくちゃ話していたら、向かいに座って文庫本を読んでいた初老の男性が口の前に人差し指を立て「しーっ」という仕草をしました。「ちょっとうるさいよ」と注意されたわけで、恥ずかしくて反省したそうです。 日本では、人前で携帯電話で話すときも電車内で友人と話すときも「小声」がマナーです。また、エレベーターの中ではなるべく話しません。郷に入っては郷に従いましょう。 動画撮影とプライバシー 前の章で人混みの中で携帯電話でビデオ通話を行う際の「音」について書きましたが、動画撮影をする際に気をつけることがもう1つあります。 それは、日本では他人に平気でカメラを向けてはいけないということです。これはプライバシーの侵害であり、これを守らないと、あなたは最悪の場合、大きな問題に直面することになります。 2020年秋、ベトナム人の友人と私は福岡市内の素敵な住宅街を訪れました。友人はその日見た風景を録画するために自分の携帯電話を取り出して動画撮影を始めましたが、たまたま通りがかった下校中の女子学生グループ(中学生か高校生)も一緒にビデオに収めてしまいました。 すると、その10分後、その学生たちの学校の教師と警察がやってきて私たちは注意を受けました。動画撮影について学生たちが教師に報告し、教師が警察に連絡して一緒にやって来たのです。教師は友人に「プライバシーの侵害なので女子学生たちの顔が写った動画を削除するように」と求めました。 日本人は無断で撮影された自分の動画や写真がネット上に出回ることをとても嫌がります。子どもや女性が映っている動画については特に敏感です。友人は意図的に撮影したわけではありませんが、このような騒ぎに発展し、大きな教訓になりました。 ハザードランプの意味の違い 2021年8月、私はベトナム人の友人の車で京都から河口湖まで富士山を見に行く小旅行に出かけました。友人はベトナムで自動車の運転手だったので、来日して警察で筆記試験と技能試験を受けて簡単に合格し、日本の運転免許に切り替えています。 電車・バスよりバイクが多用されているベトナムと比べて日本の道路の交通量は少なく、乗用車の運転は比較的簡単です。私たちの旅行はとてもスムーズでした。 ところが、ある交差点で驚くことが起きました。青信号が黄色に変わろうとするときに友人が減速せずに交差点を通過しました。そのとき、彼はベトナムでの習慣でハザードランプを点滅させて横断しました。すると、サイレンを鳴らしたパトカーが私たちの車に突然近づいてきて、車を止めるようにマイクで指示しました。 警察官は「(交差点を通過する時に)なぜハザードランプをつけていたのか」と聞いてきました。何か車両に問題があるのかと心配していたのです。友人は警察に止められたことに戸惑いながら、「習慣でハザードランプを点滅させただけで、車には何も問題はない」と説明しました。 この習慣について説明します。ベトナムでは、交差点を急いで横断したりUターンしたりする際、多くの運転手がハザードランプを点滅させます。これは周囲の運転手に対して「優先的に通過させてくださいね」というお願いメッセージを発していることになります。 一方、日本では、車両に問題が発生するなどして路肩に緊急的に停車するときにハザードランプを点灯させます。車の不調を点検したり調整したりする間、後続車に「止まっていますよ」と注意を促すための合図です。ベトナムとはハザードランプの利用目的が大きく異なるので、日本で運転する場合は気をつけてくださいね。 ベトナムの運転免許を持っていない人が日本で初めて免許を取得する場合は、自動車教習所に通うので、そこで日本のルールを細かく教えてもらえます。ハザードランプについては、車線変更の際に前に入らせてくれた後の車の運転手に「ありがとう」と伝える意味で2、3回点滅させるという使い方もあります。

    2022年01月05日

  • ベトナムの常識・日本の非常識_24:ハグは迷惑 !?

    多くのベトナム人が相手の人への親愛の情を示すために行うハグは、日本人にはあまり歓迎されません。日本人にとってのハグの受け止め方▽お辞儀の文化▽丁寧(ていねい)な見送り――など、あいさつに関する日本の文化を見ていきましょう。 ハグはあまり歓迎されません こんな場面を想像してみてください。 あなたは旅行に行き、1週間ホームステイをしました。温かく迎え入れてくれたステイ先の家族と触れ合い、おもてなしにとても感動しました。別れのときが来て、あなたは感謝の気持ちを伝えるため何かしなければ、と思いました。 こんなとき、西洋文化の影響を受けているベトナム人はお世話になった家族にごく普通にハグ(抱擁)をします。日ごろのステイ生活でも、家族と夕食を共にしてワインを傾けたりする際には、肩や腕が触れ合うような距離感が一般的です。 しかし、日本では、たとえ親しくなったとしても、ハグをしたり肩を触れ合わせながら食事をしたりするのはまれです。夫婦や恋人、家族などをのぞき、親愛の情を示すアクションとしてハグはあまり使われないのが日本の文化であり、ハグは場合によっては非常識な態度だと思われてしまいます。 中洲エリア こんな話もあります。 福岡市の中洲エリアにある「ハナホステル福岡」というゲストハウス(安い宿泊施設)の更衣室とトイレの両方に英語の看板があります。 In Japan, we don’t hug. We say Thank you (Arigatou gozaimasu). (日本ではハグはしません。『ありがとうございます』と口で言うだけです。) 外国人客が多いこのホステルでは、受付の女性3人が欧米の男性宿泊客たちからのハグを丁寧にお断りしなければならない場面がよくあるそうです。彼らの行動は世界的には珍しくありませんが、日本では、男性が女性に過度に接触すると、非常識だと思われることが多いのです。 日本人のお辞儀文化 「ハグ」に関する日本人の感じ方については、多くのベトナム人が不思議に思うでしょう。「抱きしめずに、日本人はどのようにお別れを告げるのですか?」と聞きたくなりますね。その答えは「彼らはお辞儀をします」です。日本のお辞儀は角度によって意味も変わってきます。 ベトナム人には、会ったときやお酒を飲んだ後に握手する文化があります。日本人も握手をしますが、それよりも頻繁に行われるのがお辞儀です。 日本人はお辞儀の角度によっては使い方を変えています。例えば次のような感じです。 軽いお辞儀(約15度)=一般的なあいさつ 普通のお辞儀(約30度)=丁寧なあいさつ 深いお辞儀(約45度)=深い感謝や敬意を表現 もっと深いお辞儀(45度以上)=さらに深い感謝や敬意を表現 「感謝」「敬意」以外に「謝罪」の意味でお辞儀をする場合もあります。その場合もお辞儀が深いほど、強い気持ちを込めることになります。 これが日本人のあいさつです。 丁寧(ていねい)な見送り 次に、お別れのあいさつについても見ていきましょう。日本でも、日常生活で友人に別れを告げるときは、手を振って「バイバイ」と言って別れます。細かな動きや言葉は多少異なりますが、基本的には日本もベトナムも同じです。 しかし、仕事の場面などでの別れ方は異なります。ベトナムでは「○○さんさようなら」「お先に失礼します」などと言葉に敬意を込めるだけですが、日本人は言葉に加えてお辞儀をします。地位の高い人には、深くお辞儀をします。また、大事な相手が帰る際は、エレベーターや出口まで見送ってお辞儀をします。見送る人はエレベーターの扉が閉まるまでお辞儀を続けます。 見送られる人が出口まで見送ってもらった場合は、そこでお辞儀をして別れを告げ、少し歩くと振り返ってまたお辞儀をし、さらに、交差点などで相手が見えなくなる前にもう一度振り返ってお辞儀をするといった場合がよくあります。逆に、見送る方は相手が見えなくなるまで出口で待ちます。 「バイバイ、ボス!」と言ってすぐに相手に背を向けて帰るような行動は、場合によっては「礼儀知らず」と思われてしまいます。 日本人は会社の中だけでなく、日常生活でも手厚いお別れをします。誰かの家を訪ねて帰るとき、あなたが見えなくなるまで相手が玄関の外に立って見送ってくれても驚かないでください。 “ありがとう”と“すみません”の文化 かつて『来日2週間で体験した日本の文化』というテーマでライブストリーミング動画を配信していた東京在住の米国人ブロガーは、日本ほど「ありがとう」や「ごめんなさい」という言葉が使われる国には住んだことがない、と冗談を言っていました。「日本人はその人生においてあらゆる状況で感謝と謝罪をする」というのです。 日本人がいつもお礼やお詫びの言葉を発することについては、私も少し違和感があります。例えば、あなたがエレベーターに乗り込み、ドアが閉まる直前に日本人が乗ってきたとします。そのとき、その日本人から「すみません」と頭を下げられることがあります。これは、その人が後から入ってきたためドアが閉まるのが少し遅れたことへのお詫びのようです。しかし、かつて私には彼らが何を謝罪しているのか分かりませんでした。 逆に、日本人から「ベトナム人は『ありがとう』や『すみません』をあまり言わない……」と批判されるかもしれません。しかし、これは日本とベトナムの文化の違いです。日本人にもその点は理解して頂けると幸いです。 日本人は感謝や謝罪を伝える際に礼儀正しい言葉を使いますが、ベトナム人の表現は異なります。例えば、子どもが大人からキャンディーをもらった場合、日本人は「ありがとう」と言いますが、ベトナム人の多くは「いただきます」と言います。また、あなたが誤ってだれかの靴を踏んだとします。日本人は「すみません」と謝罪しますが、ベトナム人はストレートに謝らず「わざとじゃないんです」と言うかもしれません。 感謝やお詫びの表現についてベトナム文化と日本文化では少なからず違いがあります。お互いの文化を理解し、「郷に入っては郷に従え」で、その国や地域の習慣に合わせて円滑なコミュニケーションを心がけたいですね。

    2021年12月09日

  • 国際カップルの出会い_part 1

    日本でベトナム人留学生や技能実習生、正社員が増える中、ベトナム人が日本人と結婚するケースも増えています。そこで、日本人と結婚したベトナム人たちにパートナーとの出会いについて話していただきました。今回は日本で出会って結婚に発展した4つのケースについて紹介します。 技能実習先の同僚日本人と結婚 2016年 食品加工の技能実習開始〈奈良県〉2017年 技能実習先で日本人男性と出会う2019年 結婚、技能実習修了〈1993年生まれ、ハイズオン省出身〉 技能実習をしていたCuc(クック)さんは技能実習先の会社の同僚の日本人男性からデートに誘われるようになり、休日に一緒にドライブなどを楽しみました。そして、実習が終わる2カ月前に彼と結婚し、そのまま日本に残りました。 訪日前は日系企業の工場で働いていたクックさん。技能実習で日本語力を付ければ、帰国後に日系企業で良い給料で働けるかもしれないと思い、日本語の勉強をがんばりました。仕事が終わってから毎晩、寮で2時間勉強し、日本に来て2年後に日本語能力試験(JLPT)のN3に合格しました。 また、毎週日曜は、地元のボランティア日本語教室に通って日本人の先生たちの無料授業を受けました。教室ではバーベキューなどの交流会もあり、楽しく会話の練習ができました。 こうしてクックさんは技能実習の2年目、実習生8人(ベトナム人、中国人)の中で日本語が一番うまくなっていました。そのころ、2歳年上の日本人男性が正社員として入社してきました。彼は今は商品開発などを担当していますが、最初は実習生と同じ仕事も経験しました。そのとき、日本語の上手なクックさんが彼に仕事を教える担当になりました。 クックさんは彼に仕事を教えたり彼から質問されたりするうちに、仕事後も彼とLINEでやり取りするようになりました。「こんばんは。今何しているの?」「今、勉強中です」。こんなやり取りから始まって交際に発展し、一緒に食事やドライブに行くようになりました。 技能実習中に日本人と交際しても帰国すると連絡が途絶える――といった投稿をFacebookでよく見かけます。しかし、クックさんは交際を始めて数カ月後に「実習が終わったら結婚しよう」と彼から言われ、その15カ月後に婚姻届けを出し、記念撮影をしました。 国際結婚についてクックさんの母は最初、「ベトナムに帰ってきてほしい」と言っていましたが、何度か話すうちに承諾してくれました。一緒に暮らして約2年経ちますが、新型コロナウイルスが収束したら、ハイズオンで結婚式を行う予定です。 婚活サイトで選んだ男性と結婚 2014年 東北大学卒業、日本で就職2018年 婚活ウェブサイトで日本人男性と出会う2019年 結婚〈1989年生まれ、ハイズオン省出身〉 留学生だったLan Anh (ラン・アイン)さんは2014年に東北大学を卒業し、日本で就職しました。夫とは2018年に婚活サイトで知り合い、翌年、結婚しました。夫はラン・アインさんにやさしく、娘も生まれて幸せな結婚生活を送っています。 ラン・アインさんはある日、Facebookで偶然見つけた日本語の婚活サイトに登録しました。すると、彼女の写真を見たたくさんの日本人男性からコンタクトがあり、そのうちの1人とサイト上でメッセージ交換をしました。ラン・アインさんはその男性と気が合うと感じ、LINEに切り替えてやり取りを続けました。そして、約2週間後、東京都内の駅で彼と会うことにしました。 彼が一流大学を出て大手企業で勤務していることはサイトからの情報で知っていましたが、LINEや電話でやり取りするうち、とても誠実な人であることも分かってきました。そして、実際に会ってみると、彼はラン・アインさんに敬意を払い、彼女の離婚歴も受け止めてくれました。 交際を始めて2カ月後、彼は実家に帰ってラン・アインさんのことを両親に話してくれました。その後、彼女はビデオ電話で両親に紹介してもらい、3か月後には直接会ってあいさつしました。すると、彼の両親もベトナムに行って彼女の両親に会ってくれました。こうして、2人は初めて会ってから7カ月後に婚姻届を出し、その2カ月後に日本で結婚式も挙げました。 ラン・アインさんの話 「結婚の翌年、娘(現在8カ月)も生まれました。夫は結婚後も私を大事にし、週末には掃除や買い物、料理を手伝ってくれます。私はやさしい夫に恵まれ、日本で安定した生活を送れることに幸せを感じています。日本人男性は責任感が強く家庭を大事にする人が多いようです。ベトナム人男性によくあるように毎日のようにだらだら飲酒することもありません。私は日本が大好きで日本で住み続けたいと思っています。日越のカップルがますます増えるといいですね」。 無料日本語教室での出会い 2010年 建築の技能実習〈岡山県〉2011年 JLPT・N3合格、日本語教室で日本人女性と出会う2013年 JLPT・N2合格、ベトナムに帰国2015年 南九州大学入学〈宮崎県〉2016年 日本人女性と再会・交際開始2019年 南九州大学卒業、結婚、日本で就職〈1990年生まれ、ナムディン省出身〉 カインさんは3年間の技能実習で貯金をし、そのお金の一部で日本の大学に留学しました。妻と出会ったのは技能実習の2年目で、出会いの場は岡山県のボランティア日本語教室でした。 カインさんの技能実習は留学の準備(貯金と日本語学習)が目的でした。カインさんは仕事が終わってから毎晩、寮で2、3時間、日本語の勉強をしました。そして、日本語会話の練習のため、火曜の夜と日曜に電車で無料日本語教室(2カ所)にも通いました。日本語教室に通うには電車賃も時間もかかりましたが、将来の可能性を広げるために努力しました。 このうち一つの教室には、担任の年輩の先生以外に、カインさんと年の近い女性教師もいました。この女性は職場の同僚ベトナム人が日本語を話せず困っている姿を見て、外国人に日本語を教えるボランティアに参加したいと思ったそうです。 女性はその後、仕事をやめてホーチミンに渡り、送出機関で2年間、日本語を教えました。同じ時期にナムディンに戻っていたカインさんはこの女性からベトナム生活についてさまざまな相談をSNS(メッセンジャー)で受けるようになりました。 カインさんは2015年、再び訪日して宮崎県の大学で留学を始めました。女性も日本に戻って岡山で働き、2016年春に宮崎に遊びに来てくれました。カインさんと約3年ぶりの再会です。女性は「宮崎の土地柄や気候が気に入った」と言って半年後に宮崎に引っ越し、この女性とカインさんの交際が始まりました。3年後の2019年、2人はナムディンで約500人を招いて結婚式を挙げ、2021年5月には子どもが生まれる予定です。 大学で酒造に関する研究をし、今も日本の酒造会社で働くカインさん。将来はナムディンに焼酎醸造所を作るのが夢です。奥さんは外国暮らしをいとわず、そのときは家族でナムディンに住む予定です。 留学先の大学院での出会い 2001年 東京の大学院で日本人男性と出会う2003年 卒業、帰国、復職2005年 結婚・退職、再訪日〈1970年代生まれ、ハノイ出身〉 Tú(トウー)さんは東京の国立大学大学院の修士課程で留学していた2001年、同級生の日本人男性と交際するようになりました。2003年に卒業して帰国し、留学前に働いていた日本の独立行政法人に復帰しました。彼は東京で博士課程に進学し、2人はメールなどで連絡を取り合ったり、学期が終わるたびに彼がハノイまでトゥーさんに会いに来たりして交際を続けていました。 こうして2人は2005年に結婚し、トゥーさんは退職して訪日しました。トゥーさんは職場で将来を嘱望されていましたが、仕事の成果と結婚生活を両立させられるかどうか分からず、結婚退職を選びました。 その後3年間で2児を出産し、4年間は専業主婦でした。結婚当初、夫はまだ大学院生でどこに就職できるか分からず、不安があったのと、トゥーさんも子育てや専業主婦に不慣れなため、夫婦げんかも絶えませんでした。 しかし、夫は2007年に大学院を卒業して就職しホーチミン駐在となり、家族で1年間、ホーチミンに住みました。トゥーさんは2008年に日本に戻った後、翻訳・通訳関係の仕事を始めました。現在は子どもが3人で、夫は海外出張も多ですが、日本にいるときは子育てにも積極的に参加してくれ、5人で仲良く暮らしています。夫の両親のサポートもあり、トゥーさんは日本で幸せな生活を送っています。

    2021年05月06日

  • 国際カップルの出会い_part 2

    日本人と結婚したベトナム人たち。前回はカップルが日本で出会った4つのケースを紹介しました。今回はベトナムで出会った4つのケースについて紹介します。 日系企業の上司と結婚 チョウさん(1980年代生まれ)はベトナムの外国語大学で日本語を専攻し、2005年に日系企業に就職しました。そして、その会社の日本人上司(男性)にいつも電子メールなどで業務連絡や報告をしていましたが、たまに仕事と関係ない雑談も送信してみました。すると、上司がある日、チョウさんをコーヒーに誘ってくれました。こうして2人は時々社外で会うようになり、交際が始まりました。 上司はベトナム語を話せるので、2人の会話は日本語とベトナム語の両方でした。交際を始めて数カ月後、チョウさんは彼を実家に連れて行きました。ベトナムでは交際相手を実家に招待するのはよくあることで、深い意味はありませんが、日本では、恋人を実家に連れて行くのは主に結婚前提の場合なのだそうです。上司はそのつもりでチョウさんの実家を訪問し、両親とすぐに仲良くなりました。 2人は間もなく婚約し、彼の親もベトナムに来てくれました。そして、出会った翌年の2006年に結婚し、夫のベトナム勤務が終わった2009年に夫婦と子どもの3人で訪日しました。その後、もう1人子どもが生まれ、今は4人で幸せに暮らしています。近所や幼稚園のママ友(日本人)、Facebookを通じてできたベトナム人の友だちなど、日本での友だちも増えました。 短期滞在の同僚と結婚 トゥイさん(ハノイ出身)はベトナムの大学で教員をしていた2000年ごろ、日本の公的なプロジェクトで教員として大学に派遣されてきた日本人男性と同僚として知り合いました。トゥイさんは大学で日本語を勉強し、日本語を話すことができました。 その後、男性は帰国しましたが、2001年に今度はトゥイさんが仕事で日本に行くことになり、半年間の滞在中にその男性がよく会いに来ました。そして、一緒に食事をしたり観光地に遊びに行ったりするうちに交際が始まりました。 トゥイさんは出張を終えてベトナムに帰国しますが、彼も同じ飛行機に乗ってトゥイさんをベトナムまで送りました。そして、一緒にハノイに着いたその夜に、彼はトゥイさんにプロポーズしました。2人は2002年にベトナムで結婚式を挙げ、夫の家族や友だちもベトナムに来て参列してくれました。その数カ月後に日本で披露宴をし、トゥイさんはそれ以来、日本に住んでいます。 トゥイさんの両親はいずれも海外留学経験者で、仕事でも外国人と接する機会が多かったので、2人の結婚に反対しませんでした。結婚後は、2人が育った文化が違うので、お互いの価値観を尊重し合い、意見の違いがある場合はていねいに話し合うようにしています。 トゥイさんにはその後、娘が生まれ、今は3人で暮らしています。娘さんはベトナム語を少し話すことができますが、話す機会が少ないので、トゥイさんは娘さんと一緒にベトナム人の友だちと会ったり一緒にベトナムに帰省したりして、ベトナム語と触れる時間を増やすように工夫しています。娘さんもチャンスがあれば積極的にベトナム語を話すようにがんばっています。 国際結婚した親友の義弟と結婚 バオ・ギさん(1977年生まれ、バーリア市出身)の親友は日本に留学して日本人男性と知り合い、結婚しました。その後、2人はベトナムで会社を設立し、夫のいとこ(親友の義弟)もその会社を手伝うためにベトナムに来ました。バオ・ギさんは親友に会うためによくその会社に行っていたので、親友の義弟とも知り合いになりました(2010年)。 しかし、彼はベトナム語がわからず1人でどこにも行けないので、親友夫婦に頼まれてバオ・ギさんが彼の通訳兼案内役としてあちこちに同行するようになりました。例えば、週末に彼がバイクで出かけるときや会社の社員旅行に参加するときなど、いつも彼女がサポートしました。バオ・ギさんは大学で日本の政治・経済や日本語を学び、日本語も話せたからです。 やがて2人で食事をしたり遊びに行ったりする機会が増え、互いにひかれ合って交際が始まりました。訪越1年後の2011年7月、彼は会社を辞めて日本に帰りましたが、2人は毎日Skypeでやり取りをし、交際を続けました。そして、彼は同年11月、バオ・ギさんに会うためにベトナムに来て、プロポーズ。バオ・ギさんはそれを受け入れました。 バオ・ギさんの両親は「日本語ができても、親せきがいない海外で暮らすのは大変だ」などと強く反対しました。また、長年勤めた会社を辞めることにも抵抗がありました。しかし、バオ・ギさんはさまざまなハードルを乗り越えて彼と結婚し、2012年8月に訪日しました。バオ・ギさんは翌年には日本で就職し、今もその会社で働いています。そして、今は夫と5歳の娘と3人で幸せに暮らしています。 日本語学校の級友の紹介 フオンさん (1972年生まれ、ハノイ出身)はハノイで就職後、夜間の日本語教室に通いました。2000年ごろ、その教室の同級生が勤める日系企業の日本人数人と仲良くなり、一緒に食事をしたり旅行に行ったりするようになりました。 グループには、ODA関係の長期プロジェクトの担当としてベトナムに来ている日本人男性もいました。フオンさんはこの男性と結婚することになりますが、当初は別の人と付き合っていたため、交際に至りませんでした。しかし、グループでの交流が重なるうち、仲間たちから「2人はなかなかお似合いですね」などと冗談を言われ、互いにメールで連絡し合うようになりました。そして、何度もメールでやり取りをするうち、交際が始まりました。 彼は長期出張が終わってからも出張や旅行で何度かベトナムにやって来てフオンさんと会いました。そして、2004年ごろに転職し、その会社のホーチミン駐在になりました。海外で経営を体験したかったのと、恋人のフオンさんのいるベトナムで生活したかったからです。 2人はホーチミンとハノイで遠距離恋愛をします。そして、彼は2005年に別の大手日系企業に転職してハノイに戻り、この年に2人は結婚しました。その後、フオンさんはハノイ貿易大学のMBAコースに2008年まで3年間通いました。夫は2007年に先に帰国し、フオンさんもMBA修了後に日本で合流。2009年に息子が生まれました。 フオンさんは日本語があまりできないので夫婦間の会話は英語でしたが、息子が3歳のころ、言葉が遅れていることに気付き、家族間ではなるべく日本語で話すようにしました。日本に来てからは専業主婦で、今は地域のボランティア日本語教室に通い、園芸や手芸などの趣味も楽しんでいます。 まとめ 2回に渡って計8組の越日カップルの出会いを紹介しました。簡単にまとめましょう。 ◆ 出会った場所・場面(日本編) 【技能実習先の職場】 技能実習先の同僚と結婚。実習生の中で日本語が一番話せたのがきっかけになった。 【婚活サイト】 日本の婚活サイトで知り合った。学歴が高く性格も良さそうな人を選んで交際を始めた。 【日本語教室】 ボランティア日本語教室の生徒と教師として出会った。 【留学先の大学院】 日本の大学院の同級生と結婚。ベトナムに帰国後は越日で遠距離恋愛。 ◆ 出会った場所・場面(ベトナム編) 【日系企業の職場】 勤務先の上司と結婚。仕事以外の話題もメールすると、相手がコーヒーに誘ってくれた。 【勤務先の大学】 プロジェクトで同じ大学に派遣された同僚教師と結婚。相手が帰国後、自分が日本に長期出張し、交際が始まる。 【親友の紹介】 親友が先に日本人男性と結婚。その男性の弟のサポート役を頼まれ、交際に発展。 【日本語教室の級友の紹介】 日本語教室の級友から日本人駐在員を紹介され、遊び仲間に。その後、交際。 さまざまな出会いを紹介しましたが、いかがでしたか? 運命はわかりません。あなたも留学や技能実習、日本語学習がきっかけで、いつか日本人パートナーと出会うかも知れませんね。

    2021年05月12日

  • 国際結婚

    2020年6月の入管の統計によると、42万人以上のベトナム人が日本で生活・仕事・留学をしており、その数は在日中国、韓国人に次いで3番目(日本に住む外国人全体の14・6%)です。在日ベトナム人の多くは技能実習生や留学生、高度人材(高度専門職)ですが、日本人と結婚して「日本人の配偶者等」という在留資格で暮らすベトナム人も4,758人います。 http://www.moj.go.jp/isa/content/930006222.pdf KOKORO編集部は、日本人と結婚して日本に住んでいるベトナム人女性14人に国際結婚のメリットとデメリットについて聞いてみました(14人のうち8人が40代、3人が30代です)。 結婚前の悩み 日本人と結婚するまでに多くのハードルがあります。回答の中で多かったのは次のような項目です。 ✔ 両親の反対 ✔ 故郷を離れ、住み慣れない国(日本)に行かなければならない ✔ 今の仕事を辞めなければならない ✔ 結婚に関する手続きが非常に複雑 「故郷を離れなければならない」を挙げた人が半数を占め、遠い外国で長く暮らしていくことが、日本人と結婚しようと決意する人たちに共通する悩みのようです。次に、「結婚後の悩みごと」についても聞いてみました。彼女たちの苦労や悩みをさらに詳しく見ていきましょう 結婚後の悩み ✔ 友だちが少ない ✔ 言葉の壁 ✔ 日本人との考え方の違い ✔ 文化、習慣、食事の違い ✔ 子育ての違い 最も多かったのは「友だちが少ない」でした。日本社会には近所の外国人とよく交流するという習慣があまりありません。そのため、日本人と顔見知りになろうとおしゃべりしたり、遊んだりといった交流が非常に難しいのです。「文化・習慣の違い」や「言葉の壁」に悩む人も多く、「友だちが少ない」問題の背景になっていると思われます。 日本人と結婚して良かったこと 悩ましいこともある一方、日本で生活することには多くのメリットもあり、外国人花嫁が桜の国・日本に住み続けたいと思わせてくれる要素もたくさんあります。100組の日越国際カップルを対象とした別のアンケートでは、半数以上が「環境の整った日本での暮らし」や「日本の食事」(日本の食材は衛生的で安心して食べられる)を挙げていました。また「個人の自由を尊重する習慣」や「他人に気兼ねする必要がない」を気に入っているベトナム人も多く、こういったメリットが日本人との結婚を後押しする要因になっているようです。 結婚後の日本での生活を良くしていくには それでは、日本での結婚生活をよくしていくにはどうしたらよいのでしょうか。今回の調査で多くの人が次のような回答をしています。 ✔ 日本語をもっと勉強する ✔ 日本の習慣や文化を理解するため、日本人の友だちを作る ✔ 何でも話せるベトナム人の友だちをつくる ✔ インターネットや本で情報を収集する ✔ 地元の団体に所属したり活動に参加したりする ✔ 配偶者とよく話をし、率直に意見を交換し合う 私が国際結婚のカップルを見ていて思うのは、一番のかぎはやはり日本語能力です。言葉を知らなければ相手が何を言っているのか理解できませんし、自分の考えも伝えることができません。そこで、日本語のニュース番組を毎日見て勉強したり、日本人の友だちを作って交流したりして、日本語能力や日本社会への理解を高めていくことが大事です。 最近は、日本に関する豊富な情報をインターネットでベトナム語で入手できますし、日本で活動するベトナム人コミュニティやグループのSNSもたくさんありますので、それらも活用しましょう。 夫の家族と良好な関係を築くには 最近の日本では、両親が子ども夫婦の暮らしに干渉することはあまりありません。 私の場合は、結婚してすぐ、夫の両親に「日本に長年住み、今も文化や習慣を理解しようと頑張っていますが、まだまだわからないことも多くあります。いろいろ教えてください」とお願いしました。そのため、義理の母が伝統行事で必要なものをいつも教えてくれます。例えば5月5日は日本では子どもの日ですが、子どもの健康や幸せを願ってショウブの葉をお風呂に入れてつかる習慣や、真夏に暑気払いにウナギを食べることなどです。 また、子どもが小さいころ、遠方に通勤する私の代わりに夫の両親が子どもを幼稚園まで連れて行ってくれるなど、何かとサポートしてくれました。 最後に、私が考える「日本人家族と仲良くなる秘訣」をご紹介します ✔ 義理の両親を自分の両親と思って接する ✔ 知らないことやわからないことがあれば、すぐにたずねる ✔ 相手がなぜその行動に出たのか、常に相手の立場に立ち考える ✔ 何かうしろめたい気持ちがあれば、自分からまず先に謝る ✔ 礼儀正しく、時間を守り、大声を出さない ✔ その場にふさわしい服装を心掛ける ✔ お金についてはいつも明確にしておく このブログが、後輩の国際カップルの結婚生活のお役に立てれば幸いです。 ※巻末に日本で家族生活を送る上で参考になる「関連記事」を紹介していますので、そちらも参考にしてください。 グエン ヴィエト ハー

    2021年01月25日

  • 日本の結婚式に招かれたら…

    日本の結婚式はベトナムとかなり違います。結婚の「儀式」とお祝いパーティー「披露宴」のいわゆる“二部制”が主流で、服装は、男性は黒の礼服が多く、女性は着飾って出席します。皆さんが日本の結婚式に招かれたとき、ネクタイは何色がいいか、お祝い金の相場はいくらぐらいか、結婚式では何をするかなど、日本の結婚式のあれこれについて紹介します。 【 グエン・べト・ハー 】 日本で結婚式が多い時期は? ベトナムでは秋の収穫期から年末にかけての11~12月ごろに結婚式がよく行われますね。天気の良い日が多く、結婚式に向いています。日本の結婚式は暑い夏や寒い冬はあまり人気がなく、季候のよい春や秋に多く行われます。 日本の6月は「梅雨」と呼ばれ雨の日が多いので、気候の面では結婚式に向いていません。ところが、ほかの理由で結婚式によく選ばれます。それは、「6月の花嫁」「6月の結婚」を意味する「ジューンブライド(June Bride)」になりたい女性が多いからです。6月に結婚式を挙げると一生涯幸せな生活を送ることができると言われています。ローマ神話の女神で女性や子供、家庭の守護神と言われるユノが守っている月が6月だからです。 結婚式の形式は様々 日本の結婚式は新郎新婦の宗教や好み、経済状況によって様々な形式で行われます。最近は、2人でプランニングをすれば、家族が反対することはあまりありません。わが子の自立を尊重し、結婚相手や将来設計は自分で決める…というのが、最近の日本人家庭の傾向なのです。 日本の結婚式の招待人数は年々減っています。 遠くに住む親せきやご近所さん、あまり親しくない同僚や友人を呼ばなくなったからで、最近は数十人から100人が一般的です。ある結婚式情報サイトが最近行ったアンケートでは、全国平均で67人でした。ベトナムの結婚式と比べてこじんまりしていますね。逆に、親族やごく親しい人だけを招いて数人から十数人で挙式を行うパターンは増えています。その場合、挙式の場所としてハワイが選ばれることが時々あります。日本の若い女性はハワイが大好きなのです。 結婚式の費用 ホテルや結婚式場では、結婚式(儀式)の費用は数万円~20万円で収まりますが、式後のパーティー(披露宴)には多額の費用がかかります。招待客1人あたりの料理・飲み物・お土産の平均費用が約25,000円です。このため、招待客が渡す祝儀(お祝い金)もベトナムの結婚式と比べると高額になります。祝儀の相場については後で説明します。 親族だけでのミニ結婚式の場合でも、日を改めて友人を招いた結婚披露パーティーが行われる場合があります。その場合は、レストランなどで行われるケースが多く、新郎新婦の友人が主催します。ホテルや結婚式場で行う場合と違って、費用がそれほどかかりませんので、通常、定額の会費制で招待されます。レストランの内容にもよりますが、会費は1万円ぐらいのことが多いです。 結婚の儀式 神社での神前結婚式 次に日本の様々な結婚式(儀式)の形式について紹介しましょう。日本では多くの場合、信仰とかかわりなく選択されています。 ⚫ 教会式 ホテルや結婚式場のチャペルで行われます。新郎新婦が無宗教の場合はプロテスタント式が主流で、2人が夫婦になることを牧師が宣言します。挙式は20〜25分ほどの短時間で、式後、新婦がゲストに向かってブーケ(小さな花束)を投げます。 ⚫ 神前式 神社の正殿や結婚式場の神殿で行います。日本の大きなホテルや結婚式場の多くにチャペルや神殿があります。神前式では、新郎新婦が杯を交わす「三々九度の盃」という儀式があります。 ⚫ 仏前式 お寺で行う結婚式です。仏様と祖先に出会いを感謝し、結婚の報告と誓いをします。 ⚫ 人前式 宗教と無関係の形式です。新郎新婦が結婚の誓いを述べ、参列者に承認してもらいます。 ゲストに向かってブーケトス 私は厳かな神前式や、純粋な教会式、ハワイのレストランでの人前式など、様々な結婚式に参加したことがあります。日本の伝統的な結婚式、5つ星ホテルで行う華やかな結婚式、そしてビュッフェスタイルのカジュアルな結婚式など、それぞれに特色があり、よい挙式でした。ベトナムと比べると参加人数が少ないので、新郎新婦も交えて皆でおしゃべりを楽しむこともできます。 結婚式に招かれたときに知っておくべきこと ➊ 出欠を早く知らせる ➊ 出欠を早く知らせる 日本では招待状は式の2~3カ月前に届きます。新郎新婦は参加者の人数などを早く確定して式場に知らせないといけませんので、招待状が届いたらなるべく早く返信してください。 ➋ 交通費 遠方から参加する場合は交通費が高いので、費用負担について新郎新婦と相談しましょう。日本の結婚式では、結婚祝い(ご祝儀)を持参しますが、場合によっては「ご祝儀は要らないので、遠方の式場まで自費で来てほしい」とお願いされるケースもあります。通常は、このような詳細が記載された招待状が送られてきます。 ➌ ご祝儀を準備 ➌ ご祝儀を準備 祝儀袋はお祝い専用の封筒で、文房具店や書店、コンビニで購入できます。祝儀袋には新札を入れます。金額は奇数が良いと言われています。友達の結婚式の場合、親しさにもよりますが3万円か5万円が相場です。家族や親戚であれば5万、7万、9万円です。 招待側が交通費などを出してくれる場合、新郎新婦の負担を軽減するため多めに包みます。 ➍ 服装 ➍ 服装 日本ではフォーマルな結婚式には、親族なら礼服と呼ばれる黒のスーツやワンピースで参加します。男性のネクタイの色は白です。招待客も男性の場合は礼服で参加する場合が多いですが、女性は色とりどりに着飾って参列します。着物やアオザイでもOKです。分からない場合は新郎新婦に相談しましょう。 ➎ 絶対に遅刻しない ➎ 服装 日本の結婚式は必ず予定時刻に始まりますので、遅刻厳禁です。 以上が日本の結婚式の概要です。ベトナムの結婚式とは少し違いますね。招待されたときにはこのブログのことを思い出してください。

    2021年03月08日

主催者

Platinum Sponsor

後援

  • 在ベトナム日本国大使館
  • 国際交流基金ベトナム日本文化交流センター
  • JNTOハノイ事務所
  • 関西経済連合会
  • 公益社団法人 ベトナム協会
  • NPO法人 日越ともいき支援会
  • 一般社団法人 国際人流振興協会

協力

JASSO(日本学生支援機構)

外国人労働者弁護団

WA.SA.Bi.