生活・ビザ

携帯電話会社(SIM)の上手な選び方

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2020年11月01日

日本の携帯電話は契約制で、通信・通話料が非常に高額です。これから日本に来る人や、すでに日本で生活していて携帯電話会社(通信会社=キャリア)との新規契約や乗り換えを考えている人に、通信・通話サービス(SIM)を上手に選んで節約する方法をお伝えします。

1. 通信・通話契約の必要性

携帯電話の通信・通話料金を安く抑えたい人は「格安SIM」を検討しましょう。 SIMフリー端末(携帯電話機)が必要ですが、月1,000円台の音声通話付きプランもあります。契約はキャリアの直営店や代理店で行います。 ベトナム人店員のいる店も増えてきましたが、手続きが不安な人は、組合・会社・学校の人や友人などに同行してもらいましょう。

日本での携帯電話の通信・通話料は毎月、大きな出費になります。このため、技能実習生の場合、会社の寮のWi-Fiを主に利用し、帰国するまでSIMカードを使わずに過ごす人もたくさんいます。しかし、留学生の場合は、アルバイト先との連絡などもあるので、電話番号(SIM)なしで過ごすのは難しいかも知れません。. そこで、日本に長く住んでいる先輩たちが節約のこつをアドバイスします。

ベトナムではプリペイドのSIMカードがよく使われていますが、日本ではこのシステムがありません。キャリアと契約して通信・通話料を毎月支払う必要があります。料金はキャリアや契約内容(プラン+オプション)によって大きく異なります。

2. 大手キャリアは高品質・高料金

3大キャリア

日本の3大キャリア(通信会社)はdocomo、Au、SoftBankで、データ通信の速度や通話品質などがすぐれています。サポートを提供する携帯電話ショップもたくさんあります。国内電話かけ放題や大容量データ(1カ月50G)も定額で利用できます。

毎月の料金

ただし、通信・通話料は毎月5,000円~8,000円かかるケースが大半です。 ここに携帯電話機(端末)の購入費用が加わると、非常に高額です。i Phone など人気機種を買って通信・通話契約をすると、毎月の支払い(通信・通話料+端末の分割払い)が10,000円を超えるケースもあります。

解除手数料(違約金)

3大キャリアに限らず日本のキャリアとの契約の多くには1年・2年といった契約期間があり、期間中に解約すると10,000円近い違約金を取られます。最近は、いつ解約しても違約金を取られない契約プランも増えてきました。契約の際に必ず確認してください。

3. 格安スマホ・SIM

格安スマホ・SIM

3大キャリアではなく格安SIMを使う人も増えています。格安の通信・通話サービス(格安SIM)を提供する会社には、LINE モバイルやBiglobe モバイル、UQモバイル、IIJmio(アイアイジェイミオ)、Y!モバイルなどがあります。「格安SIM」「比較」といったキーワードで検索すると、各社のサービスや料金を比較するサイトがたくさんヒットします。

格安SIMを提供する主なキャリア

GTNモバイル 

LINEモバイル 

UQモバイル 

Y!mobile(ワイモバイル)

mineo(マイネオ)

OCN モバイル ONE 

IIJmio(アイアイジェイミオ) 

BIGLOBEモバイル 

SIM VANG 

契約プランと料金

格安SIMには、大きく分けて「音声通話付きプラン」と「データ通信専用プラン」があります。音声通話があるかないかの違いです。音声通話付きプランでは080や090などから始まる番号で通話ができます。ただし、大手キャリアと比べて通話料の基本設定が高いので、「10分間かけ放題」や「月60分間かけ放題」などの定額通話をオプションで利用する場合が多いです。

格安SIMには毎月2,000円以下の料金プランもたくさんあります。自分に必要なデータ通信量や通話時間などに応じて基本プランとオプションを選びましょう。 自宅や寮、学校、アルバイト先などのWi-Fiでインターネットをつなぎ、それ以外の場所ではあまりネットを使わないという生活スタイルなら、少ないデータ量のプランでも大丈夫です。

契約に必要な書類

・本人確認書類(在留カードなど)

・口座振替の場合…預金通帳(またはキャッシュカード)と印鑑

・クレジットカード払いの場合…クレジットカード

4. 格安SIMのプラン例

格安SIMのプラン例を紹介します(料金は月額/2020年11月現在)。

LINEモバイル

・音声通話付きSIM(データは3GB):1,480円

・SNSデータフリー(オプション):280円

Y!mobile 

・スマホベーシックプランS:2,680円

UQモバイル

・スマホプランS(データ3GB):1,980円

SIM VANG

在日ベトナム人協会(VAIJ)がイデアスパークと提携して提供しているSIMで、SmartPitでの支払いが可能です。VAIJの会員カード(有効1年)も付いており、生活で困ったことが起きた場合にVAIJからの支援を受けやすくなります。

・パッケージライト(データ3GB):1480円

・パッケージライト(データ3GB+通話):2,180円

5. 格安SIMのデメリットと対処方法

格安SIMのデメリットと対処方法を紹介します。

①通信速度が不安定

多くの格安SIMのデメリットは通信速度です。格安SIMは3大キャリアの回線の一部を借りているだけなので、多くの人が使う時間帯には通信速度が遅くなりがちです。.

〈対処方法〉

自宅や寮、カフェ、コンビニなどでWI-Fiと接続すれば、通信速度の問題はありません。

②通話料金が高い

大手キャリアには国内電話かけ放題のプランがあります。しかし、格安SIMでは30秒間・20円の通話料金が平均的です。

〈対処方法〉

LINEやメッセンジャーで通話する場合は、こうした通話料はかかりません。

「5分・10分間かけ放題」や「月60分間かけ放題」などの定額通話をオプションで利用できます。これらを利用する人が多いです。

・通話アプリを使うことで通話料が下がったり、短時間通話が無料になったりすることもあります。

③サポート

3大キャリアのサポートは店での対応が充実していますが、格安SIMの場合はチャットでの対応が多いです。

④購入できる端末の種類が少ない

格安SIMの契約時に携帯電話端末も一緒に買う場合、3大キャリアと比べて選べる端末の種類が少ないです。

〈対処方法〉

iPhoneなど最近の端末ではSIMカードを差し込めば使える場合が多いので、ベトナムから端末を持って行くか日本で好きな中古端末を買い、それを使うとよいでしょう。ただし、SIMによっては適合しない端末もあるので、契約の際に動作確認をしてもらいましょう。

⑤ クレジットカード決済が多い

毎月の支払いはクレジットカード払いが主流ですが、口座振替を利用できる格安SIMもあります。