ブログ

img detail
2020年02月27日 ブログ

 皆さんは日本の風習「ひな祭り」をご存知でしょうか。ひな祭りは各家庭において女の子の健やかな成長と幸せを願う季節行事で、毎年3月3日に行われます。一般的には「ひな人形」という日本の昔の貴族の姿を模した人形や華やかな色のお菓子などを飾り、家族や親戚とごちそうを食べる日となっています。なぜそのような行事が行われているのか興味のある人もいるのではないでしょうか。

江戸時代からひな人形が作られている埼玉件鴻巣市の「鴻巣びっくりひな祭り2020」で、31段あるひな壇を見上げる親子連 Ⓒ毎日新聞社

 ひな祭りの歴史は今より約1,000年前までさかのぼります。当時の人々は季節の節目のひとつである3月初めの縁起の良い日に穢れを祓う(けがれをはらう)行事を行っていました。季節の食物を供え、また、草木や紙で作った人形で自分の体を撫でて穢れを移し海や川に流すことで厄払いをしていたそうです。また、その頃の貴族の女の子の間では着物を着せた人形を身の回りの調度品を真似たおもちゃなどと一緒に飾ったりする「ひな遊び」と呼ばれる遊びが流行っており、時代が進むにつれ人形は豪華で立派なものになり、それが庶民の間にも広がって飾って楽しむものへと変化していきました。そして長い年月を重ねるうちに穢れを祓う行事とひな遊びが混じり合って現在のような形になったと伝えられています。

昔は医療が発達していなかったため小さい子供が無事に育ちにくかったことも、健やかな成長を願う行事が盛んになった要因かもしれません。こんな経緯で、ひな祭りは娘の無病息災を願うものとなりました。神聖な行事と人形遊びが融合したと考えると何だか面白いですね。最後に、現代の「ひな遊び」を簡単にご紹介いたします。

■飾る場所

特に決まりごとはないですが、多くの人の目に留まる場所やひな人形が見守っていると感じられる場所が好ましいです。「ひな壇」と呼ばれる台に人形を飾ります。段数が多いほど人形の数が増えて豪華になっていきますが、広い場所が必要です。

■人形の種類

五段飾りの例です。上から段数を数えていきます。

一段目:女雛(めびな)、男雛(おびな)→天皇、皇后

二段目:三人官女(さんにんかんじょ)→皇后の身の回りの世話役

三段目:五人囃子(ごにんばやし)→音楽隊

四段目:随身(ずいじん)→ボディーガード

五段目:仕丁(しちょう)→三人一組の雑用係。泣き、怒り、笑いを表しています。

■菱餅(ひしもち)

上から赤(ピンク)、白、緑と重ねたひし形の餅で、ひな祭りを象徴する飾りです。赤(ピンク)は魔除け、白は子孫繁栄、緑は健康の意味があり、また、その色合いは雪の残る春の芽吹きの情景を表しています。  家庭や地域によって慣習にとらわれないものだったりすることもあるようですが、そこには娘の健やかな成長を願う親の気持ちが込められていることに変わりはないはずです。日本の様々な風習を知ると、日本人の心情をより深く理解できるのではないでしょうか。