日本語学習
技能実習で日本語力をつける6つのこつ

せっかく日本に住むので、技能実習の3年間で日本語を話せるようになりましょう。日本語ができると、将来の仕事の幅も広がり、収入アップも期待できます。日本語を話せるようになった先輩たちが何をしたのかを紹介します。
〈このページの内容〉
1. ベトナムでN4レベルを目指そう
日本に行く前に送出機関の日本語センターで勉強します。技能実習中に日本語が話せるようになった先輩たちは、日本に行く前から勉強をがんばり、良い成績を取りました。例えば、「みんなの日本語」をセンターでは25課までしか習わないのに、自分で50課まで勉強するなど、努力していました。
日本語をある程度話せるようになってから日本に行くと、職場の日本人と早く親しくなって大事にされやすいですし、会話の機会が増えて日本語がどんどん上達します。
ベトナムにいる間に日本語能力試験(JLPT)・N4レベルを目指し、日本ではN3以上を目標にしましょう。
2. 費用の安い送出機関を選ぼう

無借金で日本に来た先輩たち
送出機関によって費用が大きく違います。なるべく安い費用の送出機関を探し、少ない借金で来日すると、心の負担が減り、日本語の勉強にも力が入ります。
借金が少ないと、日本語学習の教材を買えますし、ボランティア日本語教室に通う交通費も出せます。
また、費用の安い送出機関は良心的な場合が多く、日本の良い組合(監理団体)とつながっていることも多いです。良い組合は日本語学習についてもサポートしてくれるケースがあります。そういう組合に出会える可能性を高めるためにも、良い送出機関を探しましょう。
3. 目標を立てて毎日勉強しよう

夜間や週末はYouTubeやゲームばかりという先輩もいますが、中には、毎晩2時間以上勉強し、週末にはもっと勉強する先輩もいます。
夜間と週末にしっかり勉強して日本語を話せるようになると、将来の仕事の幅が広がり、高い収入も期待できます。
JLPTのN3やN2に合格するなど大きな目標を立てると、毎日勉強を続けていくことができます。
4. 職場で積極的に会話しよう

休憩時間に仲良くなった職場の日本人と休日にお出かけ
自分で勉強した日本語を実際の会話で使ってこそ、本当の語学力が身につきます。技能実習生にとって、日本語力(特に聞き取りの力)を高めるための一番の近道は、職場の日本人と積極的に話すことです。
最初は、日本人の言葉が聞き取れなかったり、何かを聞かれても十分に答えられなかったりすることもあるでしょう。しかし、めげずに毎日会話を続ければ、いつかきっと相手の言うことがわかるようになり、あなたの言いたいことも伝わるようになります。
まずは、職場の人に笑顔ではきはきとあいさつする習慣を身につけましょう。「おはようございます」「お疲れさま」「お先に失礼します」などのあいさつは、皆さんが職場の日本人と親しくなるための大切な第一歩です。
5. 空き時間を大切に

先輩が休憩時間に読んだ漢字カード
技能実習中に日本語を話せるようになった先輩たちは、休憩時間も大事に使っていました。
・自分で作った単語帳やノートを読む
・携帯電話に保存した単語リストを見る
・できるだけ日本人と話す
・寮で勉強してわからなかったことを日本人に聞く
などの工夫をしていました。建設現場では、休憩時間が2時間ある場合もあり、その時間を毎日どう使うかで大きな差ができます。工場や農作業の休憩時間も、日本人と話すチャンスです。
休憩時間や通勤時間(電車通勤の場合)を有効に使いましょう。
6. ボランティア日本語教室

ボランティア日本語教室(静岡県)
寮や図書館で自分で勉強する以外に、地域のボランティア日本語教室に参加しましょう。また、SkypeやZOOMを利用したオンライン日本語教室もあります。
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ボランティア日本語教室(総まとめ)
日本に来たからと言って自動的に日本語が話せるようになるわけではありません。しかし、エンジニアや技能実習生は仕事をしていますので、日本語を学ぶチャンスがあまりありません。また、留学生も日本語会話の機会が増えるに越したことはありません。これから日本に来る皆さまや日本に住んでまだ数年の皆さまに、KOKOROはボランティア日本語教室の活用をお勧めします。 〈このページの内容〉 1.ボランティア日本語教室とは 2.ボランティア日本語教室の探し方 3.ボランティア日本語教室の探し方(応用編) 4.先輩の体験①:夫婦で先生に助けられ 5.先輩の体験②:先生たちと教室以外でも交流 6.さまざまな先輩の体験談(リンク集) 1.ボランティア日本語教室とは ボランティア日本語教室とは 日本には、国際交流協会やベトナム人グループなどが主催する無料や低額の日本語教室がたくさんあります。こうした教室では、ボランティアか半ボランティアの日本人や先輩ベトナム人が先生となって、外国人や後輩ベトナム人の日本語力アップをサポートしてくれます。 多人数で学ぶ教室ではカリキュラムがあり、定期的に学力テストが行われる場合もあります。ただし、語学学校のようにボキャブラリーや文法を重視するのではなく、コミュニケーションスキルの向上を重視するクラスがほとんどです。 マンツーマンレッスンの教室では、カリキュラムを組まず生徒の提案やニーズに沿ってレッスンを進めるところもあります。日本語学校(有料)の定期試験対策のためにテキストを持ち込み、先生に復習をお願いする留学生もいます。 ボランティア日本語教室のメリット ボランティア日本語教室のメリットは日本語力のアップだけではありません。一緒に学ぶ外国人仲間ができて交流や情報交換が芽生えたり、日本で暮らしていたくための悩みや疑問に先生が相談に乗ってくれたりもします。日本人の相談者ができると、日本で暮らしていくうえで心強いですね。 2.ボランティア日本語教室の探し方 【探し方1】 各都道府県や市で外国人支援や国際交流を担当している部署にたずねる。 【探し方2】 地域の国際化協会や市区町村の国際交流協会にたずねる。 ※通常、国際交流協会などのHPでも日本語教室を紹介しています。 全国の国際化協会や国際交流協会のリスト(日本語) 【探し方3】 例えば次のサイトで全国のボランティア日本語教室を探すことができます。 U-Biq(全国のボランティア日本語教室情報) 【探し方4】 ベトナム人の団体や先輩たちが主催する日本語教室も増えてきています。在仙台ベトナム人協会(SenTVA)は宮城県仙台市で大規模な日本語教室を開いています。茨城県ベトナム人協会も2021年からボランティア日本語教室を始めました。宮崎県では、日本に長く住む先輩ベトナム人有志たちが2020年からボランティア日本語教室を開いています。Facebookなどであなたの地元のベトナム人団体やグループを探してみてください。 3.ボランティア日本語教室の探し方(応用編) 先輩(留学生、女性)の体験 私の場合、来日直後に(東京都の)杉並区役所に行き、住民登録などが済むと、スタッフが日本での暮らし方や地元の生活情報に関する資料を渡してくれました。その中に「杉並区交流協会」が発行した日本語教室のリーフレットがあり、日本語教室(初級~中級)や日本語能力試験(JLPT)対策の教室が紹介されていました。マンツーマンの教室や多人数の教室、子ども連れで学べる教室がありました。費用は、無料のものや10回2000円のものなどがあり、一番高くても1レッスン800円ぐらいでした。 杉並区交流協会(低額の日本語教室) 私はこの教室を利用し、さらに他の教室も探しました。日本語会話をたくさん練習したかったからです。そこで、杉並区の教室の同級生にたずねたり留学先の語学学校に置いてあるパンフレットを集めたりして府中市と武蔵野市(いずれも東京都)の教室を見つけ、その2つにも通いました。私の経験上、教室を直接訪ねて様子を見たり担当者に相談したりするのが自分に合った教室を見つける一番の近道だと思います。 府中国際交流サロン(ボランティア無料日本語支援) 武蔵野市国際交流協会(低額の日本語教室) 4.先輩の体験①:夫婦で先生に助けられ 日本語教室の先生が持ってきてくれた着物 先輩(エンジニア、男性)の体験 群馬県でエンジニアとして働いていた私を追って妻も訪日し、間もなく妊娠しましたが、妻は、最初は日本語が分からず苦労しました。週末は私が一緒ですが、平日は周囲にベトナム人仲間がいませんでした。そんな妻を助けてくださったのはボランティア日本語教室の日本人の先生方でした。 妻は当初、約5㌔離れた教室に自転車で週2回通いました。年配の女性の先生2人は日本語を教えるだけではなく、妻を気遣って通院や買い物にも付き添ってくださいました。そして、妻のおなかが大きくなって教室に通えなくなると、交代でわが家に来て日本語を教え、さまざまなサポートもしてくださいました。私たちは本当に助かり、この先生方を恩人だと思っています。 日本語教室で友だちづくり その後、私は群馬県から神奈川県に転職しました。新しい職場で外国人は私だけでしたが、転居先のボランティア日本語教室で私たちと同じような境遇のベトナム人3家族と出会いました。この仲間たちとは食事会をするなど家族ぐるみで交流し、妻の「ママ友」もできました。 5.先輩の体験②:先生たちと教室以外でも交流 先輩(技能実習生、女性)の体験 私は地元の国際交流協会が主催する無料日本語教室に通っています。私が勤める大阪府の工場にはベトナム人の特定技能外国人や技能実習生が計約10人いますが、女性は私だけです。近所に女性の友人があまりいませんが、日本語教室の先生たちから娘のようにかわいがっていただき、先生のお宅にお邪魔して一緒に料理を作ったり、おしゃべりをしたりしています。私がJLPTのN3に合格したときは、先生2人が焼き肉屋でお祝いをしてくれました(=写真)。 6.さまざまな先輩の体験談(リンク集) 他の先輩たちによるボランティア日本語教室の活用体験談も下記のリンク先で読めます。 ◇留学生の妻(大阪府) まずボランティア日本語教室で学び、有料日本語学校に中級から入学 ◇技能実習生(三重県) スカイプ利用のオンライン無料日本語教室でN2目指して勉強 ◇技能実習生(奈良県) ボランティア日本語教室で会話力を磨き、日本人の恋人と国際結婚 ◇技能実習生(栃木県) 毎週末、ボランティア無料日本語教室で2時間勉強 ◇技能実習生(山梨県) 目先の金より生涯年収 / 私のN1必勝法 ◇技能実習生(静岡県) 国際交流団体で日本語学習や様々な地域活動
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日本語の辞書アプリはどれがいい?
皆さん、こんにちは! 皆さんは、日本語を勉強するときにどのような辞書を使っていますか? 最近は、紙の辞書を使う人は減り、スマートフォンの辞書アプリを使う人が増えています。こうした辞書アプリは大変便利ですが、種類が多いため、どのアプリを選べばよいのか、どれが自分のレベルに合っているのか、分からない人も多いことでしょう。今回は、日本語レベルの初級から上級に至るまで各レベルに合ったアプリを紹介します。また、各アプリの辞書機能の特徴や学習サポート機能についても紹介していきます。 Mazii (Mazii 2) Maziiは辞書・翻訳・情報アプリとして知られ、最近、Mazii 2もリリースされました。Maziiで単語や文章の意味を調べる際は、手で入力する以外に音声でも入力できます。また、カメラで単語や文章を撮影すると、アプリが読み取って翻訳してくれます。この機能はGoogle Translate(Google翻訳)と同じです。 さらに、Maziiには辞書機能だけではなく、「やさしい日本語ニュース」「JLPT(日本語能力試験)対策」「JLPT模擬試験」といった学習サポート・コンテンツもあります。 翻訳機能(左)、JLPT対策コンテンツ(右) やさしい日本語ニュース(左)、JLPT模試(右) Mazziの長所 ✔︎ 調べたい言葉を音声でも画像(撮影)でも入力できる。 ✔︎ コメント欄に会員登録したユーザーの書き込み(解説)があり、参考になる。 ✔︎ 日本語のEラーニング用のコンテンツがある。 ✔︎ アプリ版とウェブ版がある。 Mazziの短所 ✔︎ 広告が多い。広告を表示させたくない場合は、「プレミアム」へのアップグレードが必要。 Mazziに適した日本語レベル 初級、中級 筆者の評価 SUGE DICT このアプリはハノイ工科大学の学生グループによって開発されました。 スマホ用の辞書アプリはとても多いですが、このアプリは他のアプリと比べて使い方がやや難しいかも知れません。日本語の意味をベトナム語でも英語でも調べたい人に向いているアプリです。 このアプリには画面を継続表示させる機能があります。アプリを使いながら勉強していても、画面を触らない状態が続くとスリープ機能が働いて画面が消えます。このため、言葉を調べるたびにスマホのスリープ機能を解除しなければなりません。しかし、アプリの継続表示機能を使うと画面が消えることはなく、辞書を使うたびにいちいちスリープ解除ボタンを押すというわずらわしさがありません。 特徴 ①手書き入力、音声入力、カメラ入力ができる。 ②Google Translate(オンライン翻訳)と連動 ③テキストを読み上げる機能がある。 ④漢字を部首で検索できる。 手書き入力(左)、オンライン翻訳(右) テキストを読み上げる機能(左)、漢字を部首で検索機能(右) SUGE DICTの長所 ✔︎ 無料版でもある程度の機能を使える。 ✔︎ 読解力の向上に役立つ文章分析ツールがある。 ✔︎ 画面を継続表示する機能がある。 SUGE DICTの短所 ✔︎ 常にバージョンアップグしないと、不具合が生じやすい。 ✔︎ 一部の単語については説明がとぼしく、単語の意味を十分に理解するには、別のツールでさらに調べる必要がある。 SUGE DICTに適した日本語レベル 初級、中級 筆者の評価 Jdict Jdictは、日本語を勉強している人や日本語を使って仕事をしている人が簡単に使えることを目的に開発されており、辞書の内容も本格的です。辞書以外の機能としては、履歴表示、お気に入り登録、手書き入力(オフラインでも可能)、ローマ字での単語検索、単語の読み上げなどがあります。 単語検索(左)、手書き入力(右) ローマ字での単語検索(左)、単語の読み上げ(右) Jdictの長所 ✔︎ シンプルなデザインで見やすい。 アプリを開くとすぐに検索画面が表示される。 ✔︎ ページ切り替えがスムーズで安定している。 ✔︎ GoogleTranslateとリンクしている。 ✔︎ 読解力の向上に役立つ文章分析ツールがある。 ✔︎ 利用者の書き込みも参考になる。 Jdictの短所 ✔︎ 広告が多い。広告を削除するためには有料版にアップグレードする必要がある。 ✔︎ 一部の単語については説明がとぼしく、単語の意味を完全に理解するには、別のツールでさらに調べる必要がある。 Jdictに適した日本語レベル 初級、中級 筆者の評価 Weblio国語辞典 Weblioはウェブ上の国語辞典の定番で、最近、アプリ版もリリースされました。単語を調べる機能以外に、例文が多いので読解力向上にも便利です。また、自分が調べた単語の履歴を表示する「検索履歴」や検索ランキングを示す「トレンド」というコンテンツもあります。 手書き入力(左)、トレンド(右) 検索履歴(左)、新着のことば(右) Weblioの長所 ✔︎ 説明文の中に難しい単語が出てくることもあるが、アンダーライン付きの単語は、クリックするとその言葉の意味も表示される。 ✔︎ 「デジタル大辞泉」の情報を使用しており内容が正確。 ✔︎ 類語・反対語・例文・使用方法も一気に調べることができる。 ✔︎ ウェブ版もある。 Weblioの短所 ✔︎ 画面に占める広告の大きさが大きい。 ✔︎ 日本語のみの表示のため、初中級の学習者にとっては難しい。 Weblioに適した日本語レベル 中級、上級 筆者の評価 まとめ 代表的な辞書アプリの特徴や対応する日本語レベルを紹介しました。筆者の評価も付けましたが、人によって使い勝手が違いますので、自分で実際に使ってみてください。アプリごとに長所・短所がありますので、自分の日本語レベルや好みに合ったアプリを見つけ、学習に役立ててください。辞書を使った回数だけ、成長があるはずです。 皆さんの日本語がますます上達することを願っています!^^
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オンライン無料日本語教室
留学生や技能実習生の日本語学習の大きな支えになるのが「ボランティア日本語教室」ですが、それだけでは足りない人、近くに教室がない人はどうしたらいいでしょうか? オンラインの個別レッスンを無料で提供しているNPO法人Lotus Worksを紹介します。 ビデオ電話で個別レッスン オンラインで生徒と話をするボランティアの先生 ■ 主婦が立ち上げたボランティア活動 Lotus Works(ロータス・ワークス)は、「日本で働くベトナム人のために何かできることはないか」と東京の主婦が呼びかけてボランティア講師が集まり、ベトナム人の技能実習生やエンジニアにオンライン(ビデオ電話)で日本語の授業を提供しているNPO法人です。2013年から活動しています。 会話・文法・漢字・語彙(ごい)の授業があり、週1、2回(1回45分)です。タブレットなどを使う生徒もいますが、携帯電話で授業を受ける生徒もいます。日本語能力試験(JLPT)対策の指導を中心に、日本での生活や仕事に困らない日本語力を身に付けてもらうのが狙いです。 ■ 無料の個別レッスン 授業は、Skypeやメッセンジャーなどを使ったマンツーマン授業です。通常は週2回で、2人の講師が1回ずつ担当します。次の授業までに提出する宿題もあり、授業のない日も勉強するシステムです。 企業が提供する有料のオンライン授業はありますが、Lotus Worksの授業は無料です。 オンラインで宿題(左)を提出すると、先生が採点(右)や指導をしてくれます。 ■ 問い合わせ先 オンライン無料授業に申し込みたい人はLotus Works のホームページから問い合わせてください。 Lotus Works(ベトナム語) ↑↑ このリンク先ページの一番下に「Hòm thư góp ý」というコーナーがあります。受講希望者はそこに名前とメールアドレスを記入して Lotus Works に送信してください。 Lotus Worksの実績 2021年1月までに計237人の先輩の技能実習生やエンジニアがLotus Worksの授業を受け、日本語能力試験(JLPT)でも多くの先輩が合格してきました N2 N3 N4 N5 受検 合格 受検 合格 受検 合格 受検 合格 2015年 - - 11 5 8 4 1 1 2016年 - - 36 19 9 7 - - 2017年 - - 26 12 10 6 - - 2018年 - - 17 5 5 5 - - 2019年 - - 22 8 17 6 - - 2020年 2 2 15 8 3 2 - - 合計 2 2 127 57 52 30 1 1 Lotus Worksの講師陣 帰国した元生徒たちとハノイ在住の先生たちとの食事会 Lotus Worksには2021年2月現在、ボランティア講師が46人(18~74歳)います。ほとんどが日本人で女性も男性もいます。先生たちの居住地はさまざまで、ベトナムなど東南アジアに住んでいる先生も9人います。先生たちが集まって情報交換をしたり、生徒と交流したりすることもあります。 ■ 北海道の技能実習生に教えている先生(女性) 私とタオさんは毎週日曜の朝にSkypeで授業をしています。最初に、1週間にあったことを2人で振り返り、シェアし合います。その後で授業に入り、日本語のプリントを読んで、わからない漢字や単語を説明します。クイズを出したり、出てきた文章に関する問題を作ったりもします。授業が終わったら、2人で女子トークを楽しんでいます。 ■ 静岡県のエンジニアに教えている先生(女性) タインさんはとても優秀なので、学習した文法を使った例文も作ってもらっています。また、私は彼が生活や仕事で使いそうな言葉を使って問題を作ります。そうすれば、彼がその文を生活で使えるからです。今まで勉強した文法を覚えているかを確認する復習問題も作っています。 Lotus Worksで学んだ先輩たち Lotus Worksの先輩実習生 先輩1(技能実習、女性) ・2017年:技能実習開始・2018年:N3合格・2019年:N2合格 私(=上の写真)は愛知県の工場で技能実習をしました。毎日2時間、土日は4時間以上勉強しました。N3対策には主に「日本語総まとめ」シリーズを、N2対策には「新完全マスター」シリーズなどを使いました。職場であまり日本語を使わないので、Lotus Worksの無料授業が大変役に立ちました。先生と話ができるので、会話やヒアリングの練習にもなりました。 この先輩の技能実習体験談 先輩2(技能実習生、女性) ・2018年:技能実習開始・2020年:N2合格 近くにボランティア日本語教室がなかったので、オンラインで授業を受けられるLotus Worksと出会えて本当に助かりました。職場(養鶏場)では会話があまりないので、Lotus Worksの先生との会話や宿題が日本語とふれ合う貴重な機会になりました。 この先輩の技能実習体験談 まとめ Lotus Worksは、携帯電話やタブレット、パソコンをWi-Fiにつないで受けられる無料日本語教室を提供しています。 代表の清水隆子(りゅうこ)先生の話 日本語を真剣に学びたい技能実習生やエンジニアはたくさんいます。日本語を習得すれば、日本人の先輩や同僚と会話ができます。1人で小旅行もできるようになるでしょう。言葉のわからない日本に来ることを決意したベトナムの若い方々と日本語の勉強を通じて交流することで「日本のお母さん・お父さん・お姉さん」になり、「日本に来て本当によかった」と思ってもらえるように努力します。
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留学前にこれをやろう part_1
留学前にこれをやろう part_1 1.日本語学習を始めて10カ月でN3合格 2.私のN3必勝法 3.生活の中の日本語 4.まとめ 留学前にこれをやろう part_1 日本語能力試験(JLPT)N1・N2の先輩たちも最初はN5レベルの勉強から始めました。先輩たちの学習方法を採り入れて日本語力を高め、あなたのキャリアアップにつなげましょう。また、留学する場合は、留学前にベトナムでできるだけ日本語力をつけてから日本に行く方が、留学の効果が高まります。 それでは、留学前にベトナムで高い日本語力を身に付けた先輩たちの学習法をシリーズで紹介します。今回は、短大を卒業して働いていた先輩が仕事をやめて日本語学習を始め、10カ月間でN3を取り、日本での留学を1年間短縮できた話です。 1. 日本語学習を始めて10カ月でN3合格 私は調理師コースのある短期大学で勉強し、ベトナムの調理師資格を取りました。短大在学中は、ハノイの日系焼肉店で働きました。短大卒業直前に焼肉店の正社員になり、日本食の調理を担当しましたが、もっと本格的な日本食を作れるようになるために日本に留学することにしました。 私は焼肉店を退職して2013年9月に日本語教室に入り、初めて日本語を勉強しました。調理を学ぶ手段として日本語が必要なので一生懸命勉強し、3カ月で日本語能力試験(JLPT)N5に合格しました。しかし、1回目の留学の在留資格申請が不許可となり、予定していた2014年7月からではなく2015年4月から留学することになりました。留学開始が9カ月延びた間に日本語の勉強をもっと頑張り、2014年7月になんとN3に合格しました。 それでは、私の日本語の勉強方法を紹介します。 2.私のN3必勝法 毎日家で3時間 私は留学を始めるまでの1年半、日本語教室で学んだほか、次のような努力をしました。 ✔︎ 家でも毎日3時間以上、机の前に座る習慣をつけた。✔︎ 日本語教室の授業を何日分も先取りして勉強した。✔︎ 自分の便利なように分類した単語や文法のノートを作った。✔︎ 「みんなの日本語」以外に「新完全マスター」シリーズを使った。 また、これ以外に、実生活で日本語を使う努力もしました。 留学費用を1年分節約! 私はこのように、留学前にベトナムで1年半、生まれて初めて集中的に勉強してN3に合格し、さらに、実生活でも日本語をたくさん使う努力をしました。このため、日本に行ってからは、日本語学校で1年目のコースを免除され、最初から2年目のコースで学び、1年で卒業できました。卒業まで通常は2年かかるので、1年分の留学費用を節約できました。 3.生活の中の日本語 リスニングの練習に使ったインターネットラジオ番組 私が留学前に実生活で日本語とどのように関わったかについても、一覧表で紹介します。 ■ インターネットラジオのニュース 毎晩20分、インターネットラジオの日本語ニュースを聴きました。音声のスピードを調整できます。最初はまったく聞き取れませんでしたが、半年後に少し聞き取れるようになりました。これは日本に行ってからも続けました。 ■ 日本人の友人をつくる 勤務先での同僚の日本人留学生に会話の練習相手になってもらいました。また、彼の紹介で他の日本人留学生とも知り合い、日本語で交流しました。 ■ 聴いた日本語をまねる 日本人の日本語を聞き、聞き取れた言葉をまねました。「お疲れさまです」「ありがとうございました」など簡単な言葉から始めました。 ■ 覚えた言葉を使う(アルバイト) N3取得後に3カ月間、日本人客の多いホテルでもアルバイトをしました。フロントやレストランで接客をしたり、客同士の会話に耳を傾けたり、日本人客に話しかけたりしました。 ■ 覚えた言葉を使う(人に教える) N3取得後に7カ月間、日本語教室で教師をしました。教えることで自分の復習にもなりました。 ■ 携帯電話の言語を日本語に(訪日後) 訪日後はなるべく日本語だけの環境にするように努力しました。例えば、携帯電話の使用言語も日本語に変えました。何度かベトナム語に戻そうとしましたが、携帯電話画面の日本語が難しいので戻せませんでした。携帯電話を使うたびに日本語の勉強になりました。 4.まとめ 今回の先輩は、料理のために日本語を覚えようと決心するまでは、勉強に熱心に取り組んだことはありませんでした。しかし、日本語を身に付けてそれを料理の勉強に生かすという人生の大きな目標を見つけてから、真剣に勉強しました。 この先輩の学習法で大事なポイントを最後にもう一度振り返りましょう。 ✔︎ 自宅でも毎日3時間以上、机の前に座る習慣をつけた✔︎ 日本語教室の授業を何日分も先取りして勉強✔︎ インターネットラジオのニュースでリスニングの勉強✔︎ 日本人の友人をつくって交流✔︎ 日本語を使うアルバイトを探した あなたにもできる身近な日本語学習法ですね。これを参考にあなたも日本語とふれ合い、将来の目標のために役立ててください。 今回の先輩 Nguyễn Bá Phước(グエン・バー・フック) 1992年生まれ、ソンタイ市出身。2012年、ハノイの日系焼肉店の正社員。2013年9月、仕事をやめて留学準備開始。同年12月、JLPT・N5合格。2014年7月、N3に合格。2015年4月から日本で留学。日本語学校1年、調理師専門学校2年を経て日本でホテルに就職。2年間勤務後、東京での転職が内定したが、新型コロナの影響で取り消し。その後、ベトナムの大手飲食チェーンへの就職が決まり、2021年5月現在、帰国準備中。