日本で留学

img detail
2020年04月29日 日本で留学

日本に留学する前に、留学生活の費用とアルバイト収入について把握しておきましょう。虚偽の情報を説明して多額の手数料を得ようとする留学あっせん業者や紹介者(ブローカー)もいますので、手数料を支払う前に、日本留学での費用・収入に関する正しい認識を持ちましょう。

「仕事をしながら勉強ができる」は誤り

ベトナムの一部の留学あっせん業者のウェブサイト(日本向け留学生募集情報)で「日本留学に行くと多額のお金を稼ぐことができる」など、誤った情報が掲載されている事例があります。

例えば、「日本では、勉強しながらでも1カ月17万円~30万円の給与がもらえる」「1時間3,000円のアルバイト料がもらえる」などの情報があります。しかし、一般には日本でそのような大金をアルバイトで稼げることはありません。アルバイトの時給は平均900円前後で、勉学と両立しながらアルバイトで17万円以上の収入を得ることは非常に困難です。

留学生のアルバイトは毎週28時間(学校の長期休暇時は40時間)以内と定められていますので、制限いっぱいまで働いても1カ月約120時間です。ここに、日本の法律で決められている1時間の最低賃金(都道府県ごとに違います)をかけると、1カ月のアルバイト代です。例えば、愛知県の場合、現在の最低賃金は926円ですので、120時間だと111,120円となります。ここから税金などが引かれます。

external link 都道府県ごとの最低賃金

さらに、愛知県より最低賃金の安い県もたくさんありますので、留学生の毎月の手取り額は10万円に満たないケースが大半です。日本に来るために多くの借金をし、留学しながら返済や貯金をしようとすると、法律の制限時間を超えて長時間働くことになります。これでは学力も身に付きませんし、違法なので在留期間の更新も難しくなり、短期間で帰国しなければならないはめになります。また、借金が返せないことが原因で不法滞在や不法就労、犯罪に流れる元留学生もいます。

doc アルバイト時間超過で帰国に追い込まれ、大学を中退した先輩の体験談


留学生の支出と収入

(1)留学生の支出

日本学生支援機構(JASSO)が2018年に日本の私費留学生7,000人に対して行った調査によると、外国人留学生の毎月の支出(学費を含む)は次の通りでした。
※100円=21,764 VND(2020年4月22日現在)

【教育機関の種類別】
・専門学校生(153,000円)、大学生(148,000円)、日本語学校生(148,000円)、短期大学生(143,000円)、大学院生(134,000円)
・大学生のうち私立大学生の場合は154,000円、国立大学生は121,000円

【地域別】
・東京(163,000円)▽関東地方:東京など(157,000円)▽近畿地方:大阪など(143,000円)▽中部地方:名古屋など(130,000円)▽九州地方:福岡など(129,000円)――など

【支出の内訳】
・学費等(56,000円)、住宅費(36,000円)、食費(28,000円)、その他の日常的な経費(12,000円)、趣味・娯楽費(10,000円)、電気・ガス・水道料金(8,000円)など

(2)留学生の収入

こうした支出を支えるために留学生はどこから収入を得ているのでしょうか? JASSOの同じ調査で以下のような実態が分かりました。

・高等教育機関(大学、専門学校など)の留学生…アルバイト(73,000円)、仕送り(77,000円)、奨学金(61,000円)など

・日本語学校生…仕送り(91,000円)、アルバイト(85,000円)、奨学金(30,000円)など

このように、アルバイトで学費と生活費をすべてカバーすることは困難です。KOKORO編集部の取材でも、法律を守って働く留学生の1カ月の収入は10万円に満たないケースが大半でした。留学で成功した先輩の多くが、アルバイトはほどほどにして勉強をがんばり、優秀な成績をとって大学などの授業料をゼロまたは半額にしてもらったり奨学金を受給したりしていました。

(3)まとめ

「日本に留学すれば、アルバイトで学費と生活をカバーできる。貯金もできる」「まとまった手数料を払えば、日本語学校に入れて、卒業後は簡単に大学に進める。大学では奨学金をもらえる」という誘い文句はうそです。多くの留学生が仕送りや留学前に借りた借金に頼って生活をしています。また、奨学金は、学業成績などの基準をクリアすることが条件ですし、受給人数にも限りがあります。

ベトナムの留学あっせん業者やブローカーの説明を信じて巨額の手数料を払い、借金返済のために留学中に違法に長時間働いた先輩留学生もいましたが、日本では2019年に改正入管法が施行されて以降、アルバイト時間の超過に対する行政の調査や対処(在留期間の更新不許可)も厳しくなっています

留学の目的は「勉強」であり「就労」ではありません。お金を稼ぐのは留学後にして、留学中は勉強を中心に考えましょう。日本留学を希望する皆様は一部の誤った情報に惑わされず、当サイトの情報や下記パンフレットなどを参考に、正しい情報を得てから留学してください。

◇JASSOの「日本留学ガイドブック」(ベトナム語)

※生活費・学費・アルバイトに関する情報もあります